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久保&南野&は“限定招集” Wエース最大2試合…やりくり必要

[ 2015年3月4日 06:38 ]

U―22日本代表選手を発表する手倉森監督

 日本協会は3日、16年リオデジャネイロ五輪アジア1次予選を兼ねたU―23アジア選手権予選(マレーシア)に臨むU―22日本代表23人を発表した。ヤングボーイズ(スイス)のFW久保裕也(21)とザルツブルク(オーストリア)のFW南野拓実(20)の海外組を招集。いずれも所属クラブから最大2試合の出場という異例の条件が付けられた中、最終予選切符をつかみ取りにいく。日本は11日にU―22ミャンマー代表戦(フクアリ)を行い、16日にマレーシアに出発する。

 異例の限定招集となった。いずれも中1日で3試合を戦う過密日程のため、久保は2試合のみの出場。南野はクラブ側が4月4日のオーストリア・ウィーンとのリーグ戦への起用を考えているため、第2戦のベトナム戦(29日)までの帯同となる。五輪予選といえど、U―22世代の試合は国際Aマッチとして認定されていないため協会側に選手の拘束力はなく、クラブ側の要求を聞かざるを得ない。A代表の公式戦ではあり得ない状況だが、手倉森監督は「(招集に向けた)協会の努力とクラブの理解に感謝したい」と頭を下げた。

 ベストメンバーで臨むことができるのは、多くとも2試合となった。いかにマカオ(A代表のFIFAランク188位)、ベトナム(同132位)、マレーシア(同154位)という格下が相手とはいえ、舞台は最高気温が30度を超える酷暑の地。過密日程のためケガ人が出る不測の事態も考えられる。指揮官は「コンディションを見極めながら条件を考慮して勝ち抜いていければ」と話したが、突きつけられた今回の「条件」は逆風だ。

 ただ、2人の招集は、裏を返せば“是が非でも招集したかった”という期待の表れでもある。昨年12月のタイ・バングラデシュ遠征で欧州組の2人を初招集し、手元でプレーを確認しており「持っているものは申し分ない。2人を国内組に組み合わせることで、全員に世界への意識を植え付けたい」と評価。選手起用の自由を奪われた指揮官だが「国を背負って戦う気持ちをどんな相手にも見せられるのか。若い日本男児のパワーを示してもらいたい」と力を込めた。2試合限定の海外組の起用法。そして国内組との組み合わせなどやりくりに頭を使いながら、最終予選切符をつかみにいく。

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