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永里&大儀見“姉妹弾”W杯決勝会場でなでしこ劇勝

[ 2014年10月30日 05:30 ]

カナダ戦の前半、先制ゴールを決め、大儀見(右)と抱き合って喜ぶ永里

 カナダ遠征中のなでしこジャパンは28日(日本時間29日)、バンクーバーでカナダ代表と対戦し、3―2で競り勝った。来年6月開幕のW杯カナダ大会の決勝を行う会場でFW永里亜紗乃(25=ポツダム)の代表初ゴールで先制。2点目を挙げた姉のFW大儀見優季(27=チェルシー)と“姉妹弾”を達成し、W杯のメンバー入りへ猛アピールした。W杯1次リーグの組み合わせ抽選会は12月6日にオタワで行われる。

【試合結果 なでしこジャパンメンバー】

 大儀見の妹、永里がバンクーバーの地で成長を示した。前半33分に永里が鮮やかなミドル弾を決める。ベンチで待つ姉・大儀見の元に駆け寄り、笑顔で抱き合った。「(姉が)凄い手を振ってくれていたんでダッシュしました」。国際Aマッチ7戦目で代表初ゴール。ちゃめっけたっぷりに喜びを表現した。

 衝撃の一撃だ。右CKがはね返され、左寄りで待ち構えていた永里の元にこぼれてくる。「あそこでモタモタしてる方がピンチなんで、来たらダイレクトで振ろうと思っていた」。左足を豪快に振り抜き、クロスバーに当たりながらゴール右を射抜いた。昨年3月のアルガルベ杯以来の招集。ポツダムではFWだが、左MFで試されて得意のミドルシュートで結果を示した。1―1の後半31分には、姉が右足で技ありゴール。「彼女がこの試合に懸ける思いっていうのは知ってたし、個人的にうれしいゴールだった」と大儀見。仲のいい妹に祝砲を上げた。

 姉妹でのW杯出場へ大きなアピールとなった。初制覇した11年W杯ドイツ大会、銀メダルの12年ロンドン五輪と、姉の大儀見がなでしこのエースとして活躍する裏で永里は落選。13年からは姉の所属していたポツダムに新天地を求め、進化を遂げた。佐々木監督は「最後の最後までアプローチのチャージとかドイツ魂というのがあった。来年のW杯に選ばれるためにひたむきにやっていたというのはNo・1」と目を細めた。

 なでしこにとって、ベスト布陣で臨む来春のアルガルベ杯が“ラストアピール”の場となる。「チームで結果を出し続けることが大事。自分にとってはチャンスなんで、つかまなきゃいけない」と永里。年内の最終戦で確かな手応えをつかんだ。

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