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メッシがメッシにあらず…バルセロナ衝撃の惨敗

[ 2013年4月25日 06:00 ]

<バイエルンM・バルセロナ>肩を落としピッチを歩くメッシ

欧州CL準決勝第1戦 バイエルンM4―0バルセロナ

(4月23日)
 2季ぶりの王座奪還を目指すバルセロナが崖っ縁に追い詰められた。23日、敵地の敵地の欧州CL準決勝第1戦でバイエルン・ミュンヘンに0―4でまさかの大敗。右太腿裏負傷から復帰したアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(25)はフル出場したが、シュートわずか1本で無得点に終わった。一方のバイエルンMは組織的な守備とフィジカルの強さを生かして相手を圧倒。第2戦は5月1日に行われる。

 優勝を決めたかのように盛り上がる敵地スタンドの歓喜を背に、とぼとぼとピッチを歩くメッシの姿は痛々しかった。負傷明けのエースをフル出場させながら、0―4という悪夢のような完敗劇。ロウラ助監督は「決勝進出はかなり難しくなった」と敗北宣言ともとれる言葉を漏らした。

 頼みの大黒柱が、逆にチームの足を引っ張る結果になった。メッシは「僕はプレーできる状態だったので何も言い訳はできない」と語ったが、不調は誰の目にも明らか。全力疾走する場面はほとんどなく、歩く姿ばかりが目立った。この日の走行距離はチーム平均9・7キロを大幅に下回る7・4キロ。運動量が少ない上にボールを持てば徹底マークを受け放ったシュートはわずか1本。後半24分にドリブルから苦し紛れに右足で狙ったが、簡単にブロックされた。

 2日の準々決勝第1戦(対パリSG)で右太腿裏を負傷した後は、10日の同第2戦に途中出場しただけ。チーム練習に合流したのは19日で準備期間は4日しかなく、スペイン紙マルカは「メッシが消えた。強行出場させたのは失敗だった」と批判的に報じた。メッシが前線で“消えた”状態で攻撃は機能不全に陥り、ボール保持率で63%と圧倒しながらシュートはわずか4本。身長差という弱点を突かれて大量失点した上に、第2戦に望みをつなぐアウェーゴールを1点も奪えなかったのは痛恨だった。

 欧州CLで4点差をつけられての敗戦は97年11月5日、1次リーグのディナモ・キエフ(ウクライナ)戦(0―4)以来15季ぶりの屈辱。決勝トーナメント1回戦(対ACミラン)では、アウェー第1戦で0―2で敗れた後にホーム第2戦で4―0という大逆転を演じた。だが、欧州CLの歴史で第1戦で4点差以上の敗戦から逆転したチームはゼロ。「この敗戦から立ち直り、ホームで全力を出して戦う」と言うメッシとバルセロナは、今季公式戦で3失点がワーストのドイツ王者を5点差以上で倒すという“奇跡”を狙うしかない。

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2013年4月25日のニュース