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今野 FC東京に“ザックナチオ”注入

[ 2010年10月15日 06:00 ]

韓国遠征から帰国後、初の実戦練習も疲れを感じさせないプレーを見せる今野(中央)

 日本代表のDF今野泰幸(27)が、15位に低迷するFC東京に“ザックナチオ”を導入する。今野は14日、韓国遠征から帰国後、初めて実戦練習に合流した。16日にはアウェーで13位の仙台と対戦するが、残留争いのライバルとの直接対決だけに絶対に負けられない一戦。センターバックとしてアルゼンチン、韓国の強豪2カ国を完封したザック流の守備でチームを窮地から救う。

 青赤のユニホームで“ザックナチオ”を再現する。DF今野が仙台戦に向けた実戦練習に合流した。日本代表ではセンターバックで栗原とコンビを組み、鬼気迫る守備でアルゼンチン、韓国の強豪2カ国を完封した。そのザック流をFC東京にも還元する。「基本は変わらないし大事なのは自分の感覚。でも体の向きとか(ザック流を)頭に入れながらやっていきたい」。
 監督が代わり、日本代表の守備の戦術は大きく変化した。変化はゾーンディフェンス、体の向き、プレスのかけ方など多岐にわたる。9日間の合宿では日々意識付けが繰り返された。例えるなら受け身の守備をする岡田ジャパンに対し、ザックジャパンは攻めの守備。その中心にいたのが今野だった。チーム戦術は監督の専権事項だが、体の向きなど選手個々のプラスになることも多いだけに、代表で学んだことをチームに伝えていく。
 親善試合2試合は収穫も多かった一方で新たな課題も得た。アルゼンチン戦では世界最強のドリブラー、メッシのスピードを目の当たりにした。「ステップスピードの次元が違う。1歩動いてる間にフェイントを2回する。自分は身長(1メートル78)がなくアジリティー(機敏さ)で勝負している。そこは重点的に伸ばさないといけない」。これまで俊敏性には自信を持っていたが、さらなるレベルアップが必要と痛感した。
 仙台戦は残留に向けて負けられない試合。仙台出身の今野は「地元の試合なんで開幕前から楽しみにしていたけど、そんなこと言ってる場合ではない。戦争に行くという感じ。また(代表とは)違ったプレッシャーのかかる戦いが始まる」と険しい表情。ザック流の守りでチームを救う覚悟だ。

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2010年10月15日のニュース