×

不発にガラガラ…クリロナは「期待外れ」

[ 2009年7月28日 06:00 ]

<Rマドリード・アルイティハド>相手選手と競り合うクリスティアーノ・ロナウド(左)

 レアル・マドリードは26日、親善大会ピース杯1次リーグB組でアルイティハド(サウジアラビア)と対戦し、1―1で引き分けた。マンチェスターUから新加入のMFクリスティアーノ・ロナウド(24)にとっては待望のホームデビューだったが、好機を逃して不発。大入りが期待されたサンティアゴ・ベルナベウも観衆2万人にとどまり、不完全燃焼の一戦となった。

 見せ場はわずかだった。前半終了間際にベンゼマとのパス交換から豪快なシュートを放ったC・ロナウドだが、相手GKに阻まれてノーゴール。2列目で両サイドを駆け回ったものの、なかなか好機に絡めない。追いつかれた直後の後半20分に交代。少年時代から夢に見ていたサンティアゴ・ベルナベウでのデビュー戦は苦いものとなった。

 「まだプレシーズンだし、大事なのはコンディションを整えること」

 前向きだった背番号9だが、低調だった20日のシャムロック(アイルランド)戦に続いて不発。今回はピッチ外でも予想外の事態に悩まされた。

 8万人収容の客席を埋めたのは2万人。入場無料だった6日の入団発表は会場外にあふれたファンを含めて史上最多の9万人が殺到したが、肝心の初舞台は空席が目立った。予想外に低かった集客力に地元紙スポルトも「期待外れ」と報じた。

 「ここでデビューできて幸せ。観衆は拍手をくれた。とても楽しんだ」

 言葉と裏腹にファンの足を競技場に運ばせるアピール力に疑問符がついた。相手はなじみが薄い中東のクラブだったが、レアルが史上最高の移籍金8000万ポンド(約126億円)を投じたのは、それに見合うだけの商品価値があると判断したから。C・ロナウドとともに“新銀河系”の両輪となるカカーがブラジル代表戦の影響でチームに合流していなかったとはいえ、今後が懸念される。

 3チームで1次リーグを争うピース杯も28日の次戦LDUキト(エクアドル)戦で引き分け以下なら敗退。地元紙マルカは新エースのホームデビューを「大山鳴動して鼠(ねずみ)一匹」と皮肉った。「自分やベンゼマだけでなく、全員が改善しないと…」と自身に言い聞かせるように話したC・ロナウド。早くも新天地で試練を迎えた。

続きを表示

2009年7月28日のニュース