JRA各施設で半旗掲揚 死去のエリザベス女王に敬意

[ 2022年9月10日 05:00 ]

1982年、米レーガン大統領と乗馬を楽しむエリザベス女王(AP)
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 JRAは9日、8日に96歳で死去した英国の女王エリザベス2世の、世界の競馬界への多大な貢献に敬意を表し、JRA各施設において半旗の掲揚を行うと発表した。また、今年のエリザベス女王杯(11月13日、阪神)は「エリザベス女王即位70年記念」の副題を付けて行う予定だったが、副題を取りやめることも発表した。今後、エリザベス女王杯の名称を継続するかについては「訃報に接したばかりで未定」とした。同レースは元々、「ビクトリアC」の名称だったが、75年に女王が初来日したことを受け、76年にレース名を変更、改めて第1回とした経緯がある。

 女王は競馬を愛し、牧場も所有してサラブレッドを生産した。英王室は毎年夏に行われるロイヤルアスコット開催の主催者でもあった。女王は4頭の英クラシックホースを所有したが、日本と関わりが深いのが74年の英1000ギニー(日本の桜花賞に相当)馬ハイクレア。ディープインパクトの曽祖母として一大ファミリーライン(牝系血統)を形成している。女王は所有する繁殖牝馬ディプロマを日本へ送り、ディープインパクトと交配。産駒のポートフォリオ(牝4)、エデュケーター(牡3)は女王陛下の馬として英国で競走生活を続けている。

 ▼後藤正幸JRA理事長 エリザベス女王陛下の崩御を受け、深い哀悼の意を表します。女王陛下の競馬への情熱と貢献は、競馬に関わる全ての者にとって大きな誇りであり、その名前を冠した競走は世界中で愛されています。女王陛下の来日を記念して創設されたわが国のエリザベス女王杯も、英国の競馬と日本の競馬の深いつながりを表すものとして、日本の競馬ファンに広く親しまれています。心からご冥福をお祈りいたします。

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2022年9月10日のニュース