【皐月賞】(11)オニャンコポン 進撃の菅原明いざ最年少Vへ「G1でも力が足りると信じて」

[ 2022年4月15日 05:30 ]

追い切りを行ったオニャンコポン(撮影・西川祐介)
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 4年目、勝負の春。関東のホープ菅原明がオニャンコポンと共にクラシックロードに挑む。「デビューからコンビを組むオニャンコとここまで来られてうれしい。G1でも力が足りると信じて攻めて乗りたい」。レース当日21歳1カ月6日の若武者。テイエムオペラオーの和田竜(21歳9カ月27日)を超える皐月賞最年少優勝記録が懸かる。

 鞍上は昨秋のデビュー前、相棒との初コンタクトで手応えをつかんだ。「乗っていて気持ちがいい。背中が柔らかくて乗り心地がよく、“走りそうだな”と感じた」。デビュー2連勝の快進撃にSNSが沸く。一度聞けば忘れない語感。漫画「進撃の巨人」に同名キャラクターが登場する話題性も人気を後押しした。

 19年セレクトセールでの取引額は当歳部門で4番目に安い800万円(税抜き)。“格安馬”の進撃を支えるのは、スタートセンスと操縦性だ。「乗り手の指示にしっかり応えてくれるのが強み」と菅原明。小島師はその操縦性を最大限に引き出せるのが菅原明だとみている。「明良には不思議な感性がある。ニュータイプの騎手」。昨年、関東所属最多となる年間860鞍に騎乗した売れっ子に全幅の信頼を寄せる。

 ちょうど1年前、菅原明が「刺激を受けている」という2年先輩の横山武がエフフォーリアと共にG1初制覇。スターダムに駆け上がる姿を間近で見た。「武史さんを必死に追いかけたい。僕もオニャンコと飛躍できるように…」。中山競馬場がある船橋市の出身。幼少期、叔父の三浦堅治元騎手の応援のため、毎週末競馬場に駆けつけた。イタリアの名手バルジューにムチをもらってはしゃいだこともあった。思い出の詰まった地元から始まるクラシックロード。菅原明とオニャンコポンの進撃はまだ止まっていない。

 ◇菅原 明良(すがわら・あきら)2001年(平13)3月12日生まれ、千葉県出身の21歳。19年、美浦・高木厩舎所属でデビュー。同年4月20日の福島6RタイキダイヤモンドでJRA初勝利。昨年の東京新聞杯(カラテ)で重賞初制覇。JRA通算2228戦159勝。1メートル63、45キロ。血液型O。

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