【皐月賞】(6)ジャスティンロック スムーズに運べる絶好枠から本領発揮へ

[ 2022年4月15日 05:30 ]

厩舎周りで運動を行うジャスティンロック(撮影・亀井直樹)
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 22年G1は荒れ模様。クラシック第1弾の桜花賞も7番人気スターズオンアースが戴冠。皐月賞も荒れるのか?枠順確定の14日、特捜班のアンテナに反応したのはジャスティンロック。2頭出しの冠名ジャスティンで人気薄の方だ。明らかに皐月賞を勝ちにきた熱烈仕上げに懸ける!3枠6番も絶好だ。

 皐月賞での下克上に向け、ジャスティンロックが流れをグッと引き寄せた。3枠6番ならスムーズに運べる。好枠決定に吉岡師の表情が緩む。

 「偶数枠だし、勝負服(黄、赤十字)との(色合いの)相性もいいね。今回は弥生賞と違って多頭数。これくらいの枠なら、ジョッキーも乗りやすい」

 4着に敗れた前走・弥生賞ディープインパクト記念は最内枠があだ。スタートで置かれて後手。3コーナーに入って動き出すところで他馬に前をカットされる。追い上げのタイミングを逸したあの敗戦は参考外。6番枠ならビーアストニッシド、デシエルトなど先行集団の背後に無理なくつけられ、自分のタイミングで勝ちに動ける。

 状態は最高潮。ダービーをにらむ馬が多い中、明らかに皐月賞を勝ちにきた。昨秋、京都2歳Sで初重賞を手にしたが、ホープフルSには向かわず成長を最優先。前哨戦に弥生賞を選択したのは皐月賞と同じ舞台を経験させるため。体重プラス10キロの休み明けで道中、不利を受けながら勝ち馬アスクビクターモアに0秒2差なら試走としては十分。指揮官は強気だ。

 「結果としては残念でしたが、いい内容だったと思います。理想の状態で本番を迎えることができる。状態に関してはピークに近い。力さえ出し切れば、と思います」

 ジャスティンの冠名で知られる三木正浩オーナーは皐月賞に2頭出し。この2頭、取引価格に大きな開きがある。税込み2億円超の高額で取引された良血ディープインパクト産駒ジャスティンパレスに対し、リオンディーズ産駒のこの馬は北海道セレクションセールで2530万円で競り落とされた。わずか8分の1。同じ舞台に立つのが競馬の妙味だろう。

 初コンビを組むのは18年皐月賞で7番人気エポカドーロを見事、勝利に導いた戸崎。最終追いで栗東に駆けつけ、感触をつかんだ。「長く脚が使える。うまくポジションが取れたら」と言う。この好枠で具体的に勝ち切るイメージが浮かんだはずだ。 

 《弥生賞4着馬が狙い目》皐月賞における重要ステップの弥生賞(現・弥生賞ディープインパクト記念)組でイメージ以上に、いい仕事をしているのが4着馬だ。90年以降を振り返ると皐月賞【1・3・1・9】。08年キャプテントゥーレが7番人気で戴冠しているほか、18年サンリヴァルのように9番人気2着で好配の一翼を担った馬もいる。4着で評価を下げる必要なし。むしろ絶好の狙い目。

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