【皐月賞】(4)キラーアビリティ 絶好枠番から“Vポジション”好位へ、馬場は前残りスピード決着

[ 2022年4月15日 05:30 ]

厩舎周りで運動を行うキラーアビリティ(撮影・亀井直樹)
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 「展開王」は(4)キラーアビリティを取り上げる。

 展開を予想する前に、中山芝の馬場傾向から。ヴェントヴォーチェが勝った先週日曜メイン春雷S(芝1200メートル)の勝ち時計1分6秒8は12年スプリンターズSでロードカナロアが記録した1分6秒7のコースレコードに0秒1差まで迫った。先週、中山で騎乗したジョッキーは「外枠は厳しい。ある程度、前につけないと」と声をそろえる。

 先週の中山芝は9レース中、逃げ切りが2鞍、4角4番手以内の馬が6勝を挙げた。注目は先行力に加え、スピード決着にも対応できるG1馬キラーアビリティだ。昨夏、小倉芝2000メートルの未勝利を1分59秒5の2歳コースレコードで制した。同日、同舞台の3歳以上2勝クラス・西海賞(牝馬限定、勝ち馬レッドルーヴル)が1分59秒6で決着。当時から資質はズバぬけていた。

 昨年12月のホープフルSでは好位3番手から楽々と抜け出し、勝ち時計2分0秒6のレースレコードで衝撃V。G1昇格後に17年タイムフライヤー、19年コントレイルが記録した従来のタイムを0秒8更新した。鞍上の横山武は「まだ子供っぽさが残る中、G1を勝った。基礎能力が高い」と相棒を評価する。

 昨日午後2時。枠順が確定した。2枠4番はホープフルS(3枠5番)から1つ隣の偶数枠。斉藤崇師は「あの時と同じような枠で良かった。前走はゲートが良くなかったところもあるし、偶数はいい」と納得の表情を浮かべる。

 さあ、展開だ。ピンク帽の8枠16番デシエルトは陣営が逃げ宣言。唯一、抵抗するなら7枠13番ビーアストニッシドだが初速で前者に分がある。控えても競馬ができるタイプで無理に争うことはないとみた。馬場状態、展開を考えれば高確率で前が残る。内めの枠からベストポジションを確保し、直線でひと伸び。勝つイメージが鮮明に浮かんだ。 

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2022年4月15日のニュース