【阪急杯】西浦師、ブラックムーンで大花火だ!伏兵でV締めへ「最高の結果を」

[ 2021年2月26日 05:30 ]

定年前にブラックムーンと最後の重賞に挑む西浦勝一調教師(撮影・亀井 直樹)
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 定年前にもう一度、奇跡を起こす。21日の小倉大賞典をテリトーリアルで制した西浦勝一師。阪急杯に9歳馬ブラックムーンを送り込み、最後の大花火をもくろむ。15年2月デビューからキャリア39戦。長い時間を共に過ごしてきた。「僕と同じく経験豊富のベテラン。厩舎を支えてくれた大事な一頭です。思い残すことがないよう目いっぱいの仕上げ。最高の結果で締めくくりたい」

 日本競馬が世界と互角に渡り合うきっかけをつくった男だ。84年、第4回ジャパンC。カツラギエースで逃げ切り、日本馬初優勝。外国馬相手でも戦えることを証明し、日本中の競馬関係者、ファンに勇気をプレゼントした。この1勝で「世界の西浦」の異名を取ることとなる。

 ブラックムーンの鞍上は藤井勘一郎(37)。マレーシアや韓国など13カ国で騎乗した経験を持つ“世界を知る男”が最後のパートナーというのも縁だ。「カツラギエースのジャパンCは僕が競馬ファンになる前でした。長く競馬界に貢献してきた西浦先生のラスト重賞に騎乗できることは光栄。最高の結果を出せるようベストを尽くします」

 ブラックムーンは18年スポニチ賞京都金杯以来の白星、そして重賞制覇を目指す。「あのレースは(武)豊の仕掛けが素晴らしかった。鳥肌が立ったし、しびれたよ。最後にもう一度、あの走りを…。みんなの思いが通じれば…」。カツラギエースは10番人気だった。「世界の西浦」がホースマン人生を伏兵で締めくくっても…もはや驚かない。

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