【平塚・ガールズGP】碧衣、強気圧倒V3!「勝ちたい欲が前面に出ていた」

[ 2020年12月29日 05:30 ]

3連覇を達成した児玉は優勝賞金のボードを掲げる(撮影・篠原岳夫)
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 グランプリ2020シリーズが28日、平塚競輪場で開幕。初日のメイン11R「ガールズグランプリ2020」は児玉碧衣(25=福岡)が3連覇を達成。優勝賞金1005万円を獲得し、3年連続で賞金女王に輝いた。

 ゴール直後に左手を大きく上げ、満面の笑みがこぼれた。終わってみれば上がり11秒7の好タイムで、2着の梅川に1車身以上の差をつける圧勝劇での3連覇となった。

 「緊張もしなくてただ早く終わらないかと…。オッズを確認して、自分が1番人気だったので気合が入りました」

 スタートではけん制が予想されたが石井寛がさっと前を取る。各選手は児玉の位置を確認しながら周回を重ねる。誘導員が待避し、児玉は打鐘4角から仕掛ける態勢になるが、前にいた高木が踏み込んだのでさっと後ろに付ける。そして最終2コーナーで自らスパート。スピードの違いは歴然で、力強くそのままゴールを駆け抜けた。

 「バック線を越えた時にVを確信しました。軽く感じたので我慢すれば最後は伸びてくれると」

 レースの流れに冷静に対処して持ち味のスピードを爆発させる。女王は想像以上の次元にいた。強さの秘けつを聞かれると「他の選手と比べて勝ちたい欲が前面に出ていたんじゃないですか。1000万円、副賞のレクサス、って感じで」。端正な顔立ちの内に秘めた強烈なプロ根性。脚力に加え、気持ちの強さでトップの地位は揺るぎそうにない。

 新年の目標について「3連覇してひと安心の気持ちが強いです。とりあえずゆっくり休んで、また来年考えます」。新たなゴールを見つけた時の女王には、さらなる進化が待っている。

 ▼梅川風子(2着)児玉さんは高木さんの上を行ったので厳しいと思っていたけど予想以上に強かった。来年は1本だけ走りナショナルに合流の予定。少ないチャンスを生かさないと。

 ▼高木真備(3着)児玉さんの仕掛けに反応できなかったが、これまでのグランプリの中で一番考えたレースはできた。トップスピードを付けるのが課題。

 ▼石井貴子(4着)梅川さんと絡み浮いたのが…。3着にも届かず情けない。

 ▼鈴木美教(5着)バックを踏んだ時に行かれ、カカリが凄くて付け切れず。

 ▼佐藤水菜(6着)動いたが結局は最後方。決めていたところで仕掛けた。

 ▼石井寛子(7着)収穫はあった。接触で失速したがダッシュ悪くなかった。

 ◆児玉 碧衣(こだま・あおい)1995年(平7)5月8日生まれ、福岡県大野城市出身の25歳。筑陽学園高卒。15年7月デビュー。通算成績は405戦336勝。通算獲得賞金は1億1687万円。師匠は藤田剣次(福岡=85期)。1メートル68、66キロ。血液型O。

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