【天皇賞・春】ユーキャン95点 名馬の証「ワンハンドの背中」

[ 2019年4月23日 05:30 ]

<天皇賞・春>ユーキャンスマイル
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 名馬の体形は「長腹短背」といいますが、英国では「ワンハンドの背中」をサラブレッドの理想型としています。握り拳が1つだけ入る背中。つまり、前へ張り出すトモと後ろまで伸びるキ甲(首と背中の間のふくらみ)に挟まれて短くなった背中です。実際にはそんなに短い背中はあり得ませんが、日本の競走馬で最もワンハンドに近いのはユーキャンスマイルかもしれません。

 キ甲が山裾のように長く伸びています。そのせいで背中が短く映る。長大なキ甲に合わせて肩も張り出しています。発達した前駆には父キングカメハメハ譲りのマッチョな筋肉のボリューム。トモには肩ほどの迫力がありませんが、筋肉量も角度も申し分ない。トモのパワーを推進力に変える飛節も立派。キングカメハメハ産駒は筋肉量が豊富すぎて長距離戦にはさほど実績を残していませんが、ユーキャンスマイルは腹下も長い長距離仕様のゆったりした体形。3200メートルは向いています。

 ステイゴールドとは真逆の穏やかな目、適度に集中した耳の立て方も好ましい。立ち方はあまり上手ではない。前肢を前方へ踏みすぎているため見栄えしませんが、力みは全く見られません。毛ヅヤも上々。「ユーキャンスマイル(笑ってごらん)」。オーナーの金子真人氏はもう1頭送り出す予定だったシャケトラを亡くしてしまいましたが、このキングカメハメハ産駒は傷心のオーナーにそう語り掛けるような輝きに満ちた馬体。産駒がまだ勝っていない春の天皇賞を平成の最後に獲るか。そんな期待まで膨らませてくれる長腹短背、ワンハンドに近い背中を持つ馬です。

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