【ドバイ国際競走】日本最強馬は最高の親善大使でもあった

[ 2019年3月30日 10:00 ]

アーモンドEyecatch(4)

フランスの競馬専門紙「パリチュルフ」のリズ・プライス記者(左)。右は連載第1回に登場したTVリポーターのファニー・サーモンさん
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 アーモンドアイの挑戦を歓迎しているのはファンやメディアだけではない。ドバイ競馬を主催するDRC(ドバイレーシングクラブ)にとっても大切なゲストだ。ドバイカーニバルのメイン競走は最終9Rに組まれたワールドC。アーモンドが出走するドバイターフは2つ前の7R。格で言えば3番手の扱いだ。それでもDRCの美人広報スタッフ、ナオミ・タッカーさんは「今年のハイライトは間違いなくアーモンドアイ。世界中の競馬関係者が注目している。私も含めてね」と力説した。個人的にも大ファンというタッカーさん。「あんなに強いのに、顔がとてもかわいい。秋はぜひ凱旋門賞に挑戦してエネイブル、シーオブクラスと戦ってほしい。今から楽しみよ」と目をキラキラさせて語ってくれた。

 既に注目は「今回」ではなく「今後」。ロンシャンのお膝元フランスの競馬専門紙「パリチュルフ」のリズ・プライス記者は、さらに踏み込む。「今回は当然勝つと思うわ。秋にはぜひパリへ。1つ年を重ねるエネイブルの3連覇は正直、難しいと感じている。相手はシーオブクラス(昨年の凱旋門賞2着)になるかしら」と早くも戦況分析。「ここにいる日本のメディアの方々も、秋にまたパリで再会できると信じているわ」。スターホースの出走で自国の競馬が世界中にアピールされる。経済効果もばく大。国枝師はドバイ滞在中、米国のブリーダーズC主催者からも熱心な誘いを受けたという。誘致合戦も過熱の一途だ。

 きれいどころが続いたので、最後に重鎮の意見も。英国の有力競馬専門紙「レーシングポスト」のカメラマン、エドワード・ワイティカー氏は95年の第1回ワールドCから取材を続ける大ベテラン。「アーモンドアイは英国でも超有名。彼女はもうウィンクスやエネイブルと並ぶ世界的牝馬だよ」とまくし立てた。来日経験のないワイティカー氏は日本にも興味津々。「今の時季はチェリー・ブラッサムがきれいなんだろ。彼女が生まれたノーザンファームにも一度行ってみたいね」。日本最強馬は親善大使の役割も十分に果たしている。

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