藤井勘一郎、JRA騎手免許合格 27年ぶり逆輸入騎手

[ 2019年2月13日 05:30 ]

悲願のJRA騎手免許試験に合格して歓喜のジャンプをする藤井勘一郎騎手
Photo By 提供写真

 JRAは12日、平成31年度の騎手免許試験新規合格者8人を発表した。同日JRA競馬学校騎手課程を卒業した7人に加えて、世界13カ国で騎乗してきた藤井勘一郎騎手(35)が6度目の挑戦で合格。現競馬学校教官の横山賀一氏(52)以来27年ぶりの“逆輸入ジョッキー”が誕生する。

 栗東トレセンで合格を確認した藤井は安どと喜びの表情。「自分の名前が掲示板に貼り出されたときに“長かったな”と思った。家族やサポートしてくれた関係者の皆さんがいたからここまで頑張ることができた」と感謝の思いを口にした。写真撮影ではスーツ姿から勝負服に着替え「やったー!」「よっしゃー!」と雄叫びを上げ、喜びを爆発させた。

 藤井は海外を拠点にしてきたからこそ菜七子の活躍に感嘆する。17歳でデビューしたオーストラリアでは女性の騎手や厩務員が多数。それだけに「日本でここまで女性騎手が活躍していないのが不思議だった」と語る。「(菜七子の)JRA50勝は新聞でもチェックしていた。この短期間で凄いこと」。JRA女性騎手初のG1騎乗を果たす紅一点の活躍に刺激と感銘を受けた。

 昨年9月にモーニンで韓国G1コリアスプリントを制した実力者は「JRAに入ったのは一つの目標だが最終的なゴールではない」と言い切る。35歳の“新人”は「日本で重賞やG1を勝ちたいと強く思う。日本の馬をパートナーとして世界に挑戦したい」と目を輝かせた。

 ◆藤井 勘一郎(ふじい・かんいちろう)1983年(昭58)12月31日生まれ、奈良県出身の35歳。栗東所属のフリー。01年にオーストラリアのニューサウスウェールズ州で見習騎手免許を得て、06年に同州で騎手免許を取得。以後、シンガポール、マレーシア、韓国など世界13カ国で騎乗。日本では南関やホッカイドウ競馬などで手綱を取った。1メートル67、53キロ。血液型O。

 ▼横山賀一氏(現競馬学校教官)おめでとう。彼の場合は日本での騎乗経験が全くなかった僕とは違い、既に国内(地方競馬)でも数多く乗って実績も残している。やっと認められたという感じでしょう。教官としては卒業生に頑張ってほしいが、海外で苦労したゆえのハングリーさは見習ってほしいですね。

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2019年2月13日のニュース