【有馬記念】“中山の鬼”シャケトラがブラックの主役奪う!

[ 2017年12月20日 05:30 ]

坂路で調整するシャケトラ
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 グランプリは中山巧者を狙え!「第62回有馬記念」の一発狙いは、春の同舞台・日経賞を制したシャケトラだ。その後は4戦連続のG1参戦で馬券圏外に終わっているが、有馬での激走に必要なのは一にも二にも中山適性。得意の舞台に替わればガラリ一変もある。

 これこそ“有馬記念っぽい穴馬”だ。名門・角居厩舎が送り込む4歳牡馬のシャケトラ。クローズアップすべきは春の日経賞だ。ゴールドアクターとディーマジェスティのG1馬2頭、さらにはアドマイヤデウスやレインボーラインといった銘柄級を子供扱いする差し切り。この一戦が有馬記念と同じ中山芝2500メートルだった点は見逃せない。担当の上村助手も「あのレースぐらい走れば、ここでも勝負になるはず」と、ひそかに期待する。

 確かに秋の2戦は振るわない。天皇賞・秋は6秒8差の15着。これは道悪がこたえたものとして度外視できても、ジャパンCの1秒5差11着はどうしたことか。

 「敗因を探すなら外枠かな。天皇賞・秋もジャパンCも、前に馬を置けなくて脚がたまらなかった感じ。やっぱり前に壁をつくって脚をためて、4角手前からまくるのがスタイルなんだと思います」

 上村助手は苦笑いこそ浮かべるが、決して悲観的ではない。そもそも、有馬記念での激走に東京実績など必要ないことは歴史が物語っている。求められるのは中山実績。それだけだ。00年ダイワテキサスは中山開催の新潟記念を制した後、天皇賞・秋9着、ジャパンC5着だったが、有馬記念で13番人気3着。07年マツリダゴッホはオールカマー1着→天皇賞・秋15着→有馬記念1着と見事なまでの巧者ぶりを見せつけた。他にも「中山で一変」によるグランプリでの番狂わせは数多くある。

 「前走から少し絞れるぐらい。叩き3戦目で体のシルエットは一番いいです」

 秋の最大目標に据えたグランプリへ、仕上がりに不足はない。有馬記念の惑星はやっぱり中山を“庭”にする者。今年はシャケトラの出番が十分ある。

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2017年12月20日のニュース