【函館2歳S】友道厩舎千二重賞初参戦…即戦力デルマキセキ

[ 2017年7月21日 05:30 ]

友道厩舎初の千二重賞参戦で注目!函館Wコースで併せ馬を行うデルマキセキ(左)
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 夏の函館開催最終週のメイン「第49回函館2歳S」の木曜追いが20日、函館競馬場で行われた。大接戦の新馬を制したデルマキセキが併せ馬で鋭く先着。クラシックご用達の友道厩舎が血統&仕上がりを考慮し、函館に送り込んだ即戦力。同厩舎が函館で初めて勝ち上がった新馬が、初挑戦の函館2歳Sでどんな結果を出すのか?02年厩舎開業以来、初の1200メートル重賞参戦に注目が集まっている。

 写真判定の新馬戦を制したデルマキセキが、さらなる上昇をアピールだ。Wコースで5F69秒5〜1F12秒7(強め)。しっかり折り合いを付け、ハイドロフォイル(4歳500万)を3馬身追走し、最後は内からグイッと1馬身先着。騎乗した藤岡康は「新馬の時より反応がいい。我慢できて、思ったほどテンションも上がっていない」と目を細めた。見守った友道師も「いい動き。体に多少余裕があるけど、カイバをしっかり食べていること自体は凄くいいこと。このひと追いで仕上がる」と合格点。

 友道厩舎といえば、昨年のダービー馬マカヒキ、09年皐月賞馬アンライバルドが代表格。クラシックを念頭に置き、1600〜2000メートルの重厚な新馬戦から使い出すのが常道。延べ294頭目のJRA重賞挑戦(重賞通算31勝)で古馬を含めて1200メートル重賞を使うのが今回初めて!!02年の厩舎開業以来、函館新馬戦を勝ったのもキセキが初めてだ。早熟&スプリント型が活躍する函館とは縁が薄かった。なぜ、キセキは函館?「まずオーナー(浅沼廣幸氏)が北海道在住。うちの厩舎が短距離重賞(1200メートル以下)を使うのは確かに初めて」と指揮官。さらに血統を考慮。かつて同厩舎に在籍した同じスキャットダディ産駒のマディディは2歳時に2勝。「早熟で短距離型でキセキも似たタイプかも。栗東にいる時から動きも良く、函館に連れて来る前から新馬を勝ったら2歳Sと思っていた」と即戦力評価。5月中旬に栗東坂路に早々と入れて、函館王者を目指した。

 新馬戦は4頭横一線の写真判定を勝ち抜いた根性が売り。藤岡康は「今夏の函館開催は時計でも抜けた馬はいない。接戦をものにした根性が生きれば」と力を込めた。トレーナーは「スピードというより、先々はダート型。雨でも降って時計がかかれば歓迎」と週末の悪天候もプラスと分析している。適性を意識し、勝利にこだわった函館参戦。函館2歳S史上、屈指の大混戦を再び根性で突破するか。

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2017年7月21日のニュース