【ヴィクトリアM】ルージュバック 3頭併せで負荷掛け併入も躍動

[ 2016年5月12日 05:30 ]

3頭併せで躍動感ある走りを見せたルージュバック(中央)

 美浦では素質馬ルージュバックが3頭併せで負荷をかけられ、意欲的な調教を行った。

 ルージュバックはWコース3頭併せ。最後方からスタートすると、道中は先頭マサノヒロイン(3歳500万)と中ヒラボクカイザー(4歳500万)を視界に入れながら折り合いを付ける。直線は最内へ。最後まで鞍上の手元は動かないまま。中ヒラボクに2馬身先着、外マサノと併入してフィニッシュ。4F51秒4、馬なりでラスト12秒8を計時。ゴール板を過ぎてからもスピードを保ったまま、2コーナーすぎまで駆け抜けた。

 大竹師は「活気があっていい動きだった。ゴール板を過ぎてからの伸びも良かった」と納得の表情。「精神的に厳しい状況をつくろうと思った」と意図を説明したように、前の馬に追い付いて、さらに内で我慢させる形は、馬にとって肉体的にも精神的にも負担が大きい。加えて、今回はゴール後も十分に負荷がかけられた。ルージュに心身両面での“遊び”があるからこそ、選択できた追い切りパターンといえる。

 有馬記念(10着)以来となった中山牝馬Sはトップハンデ56キロを背負いながら2着。実は、レース中に左前脚の落鉄もしていた。「レース後は馬房に帰るのがやっとだった。痛み止めを打っても効かないくらいで、1週間ほど痛みが続いた」とトレーナー。ハンデとこの不利を考えれば、決して力負けではない。

 初コンビを組むルメールへの期待も大きい。先週のNHKマイルCでメジャーエンブレムを勝利に導き、先週までに69勝を挙げリーディング首位を快走中。師も「僕が考えているルージュとは違うイメージで乗ってくれるのでは」と新味に期待する。桜花賞(9着)以来のマイル戦となるが、東京は【1・1・0・0】と好相性。デビュー3連勝で牡馬相手のきさらぎ賞を制し、桜花賞、オークスとも1番人気に推された素材。「期待に応えられるように、ぜひタイトルを」と師。人馬ともに初となるG1タイトルへ、力を込めた。

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