【ヴィクトリアM】忘れた頃の…魅惑の穴馬シュンドルボン

[ 2016年5月12日 05:30 ]

2頭併せで追い切るシュンドルボン(手前)

 【G1ドキュメント=11日】ヴィクトリアマイルへのステップとして「○○牝馬S」が4レース組まれているが、1着馬に優先出走権が与えられるのは、本番と施行時期が近い阪神牝馬Sと福島牝馬Sのみ。3月に行われた中山牝馬Sを快勝したシュンドルボンは、2カ月の時間経過で印象が薄れている可能性がある。そう感じた鳥谷越は、最終追い切りの動きを注視した。

 1週前の5日に長めからいっぱいに追われており(Wコースで6F82秒7)、最終調整は反応を見る程度の軽め。Wコースでスールキートス(4歳1000万)を5馬身追走し、直線で内に入って馬なりのまま併入した。「十分に納得のいく内容。いいと思います」という矢野師の言葉通り、身のこなしは軽快で直線の加速も滑らか。“何%の仕上がり?”との質問に指揮官は「数字は分からないけど、“満足している%”」と、静かな口調ながらも自信に満ちた表情で胸を張った。

 2カ月ぶりでも仕上がりはOK。中山→東京のコース替わりについても、前走でVへと導いた鞍上・吉田豊は「折り合いに不安がなく、位置取りも自在でどんな競馬もできる。能力は出せるコースだと思う」と東京の適性に太鼓判を押す。

 その吉田豊は昨年、12番人気のケイアイエレガントを2着に好走させて3連単2000万円超のG1最高配当を演出。同馬は、中山牝馬Sと同様に優先出走権が与えられない京都牝馬S1着からの臨戦だった。「今年もチャンスのある馬に乗せてもらっているので、全能力を出せるように頑張る」。魅惑の穴馬だ。 

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