【フェブラリーS】ホワイトフーガに大仕事の雰囲気あり

[ 2016年2月18日 05:30 ]

軽やかな脚さばきを見せたホワイトフーガ

 【G1ドキュメント=17日】予想外の光景に出くわすと人間は混乱し、瞬時には対応できないものだ。ホワイトフーガの共同会見。開始時間の数分前に鳥谷越が取材室へ入ると、なぜか記者用のパイプ椅子に高木師が座っている。驚いて固まる記者たちの反応に、してやったりの表情でニヤリ。何ともおちゃめな指揮官だが、“主役席”に移動すると「先週ビシッとやってあるので今週はサラッと単走」と引き締まった表情でインタビューに答え始めた。

 師の説明通り、最終追いは坂路で単走馬なり。鞍上・大野との息ピタリで、大柄な馬体を躍動させながら一直線に駆け上がった。モニター越しでも明確に伝わる迫力と安定感。高木師も「先週より素軽くなっている。いい状態で臨める」と出来の良さに太鼓判だ。

 高木師に続いて会見に臨んだ大野も、動きに関しては全く同じジャッジ。全11戦中10戦で手綱を取ってきた相棒の特長を「牝馬にしては本当にパワーがあり、凄く体も大きい。普段はおっとりしており、常に平常心を保てるタイプ」と滑らかな口ぶりで説明した。さらに「今回もそういう状態で競馬に向かえれば、いい勝負になると思う」と好走への自信をにじませた。

 G1初制覇を飾ったJBCレディスクラシックで1秒1も切り捨てた2着サンビスタが、昨年暮れのチャンピオンズCを制覇。間接的な比較では、頂点に立つ資格十分の一頭だ。「フェブラリーSはG1になってから、まだ牝馬が勝っていない。フーガで勝ちたい」と大野。大仕事をしそうなムードが漂ってきた。

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2016年2月18日のニュース