【日本ダービー】ラーゼン吉兆1枠 鞍上・岩田と「鬼に金棒」

[ 2015年5月29日 05:30 ]

調教を終え体を洗うサトノラーゼン

 競馬の祭典「第82回ダービー」の出走馬、枠順が28日に確定した。近7年で4勝を挙げている最強枠「1」にはサトノラーゼンが入った。前走・京都新聞杯の連勝でダービー切符を手にした上がり馬。先週のオークスを制した池江厩舎も勢い十分で、一発ムードが漂ってきた。

 風が吹いている。先週のオークスをミッキークイーンで制した池江厩舎のサトノラーゼンが吉兆枠をゲット。池江師は追い切り後の会見で「内めの枠で前々で運びたい」とはっきり希望を口にしていただけに、陣営にとってはもちろん吉報だ。枠順を確認した川合助手は「内枠の方が自在に立ち回れるのでよかった。ペースが速ければ控えることもできるし、枠としては一番いい」と笑顔を見せた。

 ダービーはとにかく1枠が好成績を残している。特に最内1番は08年ディープスカイ、09年ロジユニヴァース、10年エイシンフラッシュ、13年キズナと近7年で実に4勝。未経験の馬も多い2400メートルで距離ロスなく走れるアドバンテージは大きく、加えてダービー週からCコースを使用するようになった09年以降はその傾向に拍車が掛かっている。

 ラーゼンはキャリア9戦。前走・京都新聞杯を勝って“最終切符”を手にしたが、陣営は同レースの前からダービーを見据えていた。短期間で2度の遠征を強いられる青葉賞ではなく、京都新聞杯で勝負に出たのもダービーに力を残すため。師は「緩やかに上昇カーブを描くようにやってきた」と胸を張る。

 鞍上・岩田も心強い。初コンビだが最終追い切りに騎乗し「素直で乗りやすい馬。反応もいい。自在性があるのでそれを生かしたい」と好感触をつかんだ。大胆なイン差しも名手の持ち味のひとつ。調教師、騎手ともにダービーVを経験しているのはこの馬だけ。最強コンビに最強枠は鬼に金棒と言っていい。

 「あとは天気ですね」と川合助手。オークスは雨予報があったにもかかわらず実際は降雨はなく、ミッキークイーン向きの良馬場になった。ダービー当日も雨予報だが、クイーンと同じディープインパクト産駒のラーゼンも理想は良馬場。好調・池江厩舎にもうひと風吹くか、当日の天気にも注目だ。

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2015年5月29日のニュース