【弥生賞】ブライトエンブレム真価の春 札幌2歳S王者が逆襲

[ 2015年3月3日 05:30 ]

ブライトエンブレム

 登録11頭と少頭数ながら重賞ウイナー7頭と豪華メンバーが集った皐月賞トライアルの「第52回弥生賞」。前走、距離不足だった朝日杯FS7着からの巻き返しを誓っているのがブライトエンブレムだ。札幌2歳Sを制し、賞金的に早々とクラシック切符を手中に収めたことで成長を促しながら鍛えてきた。前哨戦のここで能力をきっちり見せつけて本番に挑むつもりだ。

【弥生賞】

 ブライトエンブレムが巻き返しに燃えている。札幌2歳Sを制覇後、秋は無理せずに前走の朝日杯FSに直行した。「2000メートルのホープフルSへ行こうという案もあったが、守りに入るより攻めよう」(小島茂師)と、G1タイトルを獲るべく、栗東に滞在。レースは2番人気の支持を得たが、末脚不発で7着。4角で外に振られたことも影響したが「やはりマイルは距離が短かった」とトレーナーは冷静に敗因を分析した。

 この中間は2月半ばから時計を出し始め、26日の1週前追いは田辺を背にWコースで3頭併せ。馬なりで4F56秒4~1F13秒3をマークして最先着した。鞍上は「息遣いは相変わらずいいし、休み明けとしては出来もいい。調教で乗ったのは新馬以来だけど、ずいぶん動くようになった」と、順調な調整ぶりをうかがわせた。

 併走馬にまたがり、間近で気配を確認した小島茂師も「前日に少しだけ左トモ(後肢)に疲れが見られたので軽めにしました。でも、ここまでしっかり負荷をかけてやってきたから問題はない」と話し「中身がしっかりして、昨年よりもさらに進化している」と肉体面での成長をアピールした。

 かつて師が手掛けた08年秋華賞馬ブラックエンブレムの子。「共同通信杯(2月15日、東京)を叩こうという案もあったが、成長を促してきた。キャリアは浅いけど、それを補うだけの調教を積んでカバーしてきたし、学習能力の高い馬。最終追いはバシッと追いますよ」と、こん身仕上げを約束。過去10年、ディープインパクトとヴィクトワールピサが連勝で皐月賞を制している重要ステップを制して、皐月の主役に名乗りを上げる。

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2015年3月3日のニュース