【ステイヤーズS】ビビッビートブラック来た!!

[ 2011年12月1日 06:00 ]

<ステイヤーズS>坂路、ビートブラック(奥)はショウナンハヤブサと併せて追い切り、躍動感あふれる動きを見せた

 師走の名物マラソン重賞「第45回スポニチ賞ステイヤーズS」では、昨年の菊花賞3着の実力馬ビートブラックが坂路で軽快な動きを見せた。

 距離延長はプラス材料だ。菊花賞3着、ダイヤモンドS4着と長距離実績があるビートブラックにとって、芝3600メートルのマラソンレースは最大限に持ち味を発揮できる舞台。重賞初タイトルに向け、坂路で躍動感あふれる動きを見せた。

 前半から積極的に13秒4と時計を出しにいって、道中は併せたシゲルハヤブサ(2歳未勝利)を追いかける形。手応え良く直線残り2Fから競りかけると最後まで脚色は鈍らず、ラスト1F13秒1でまとめてそのまま併入した。全体時計は4F51秒4。手綱を取った安藤勝は「あんなもんでしょ」と淡々と振り返った。

 「動き自体は前に乗ったときと変わらないね。性格がのんびりしているから距離は問題ないし、むしろ合っているんだと思う」。馬自身がオンとオフをよく分かっていて「調教では目いっぱいに走らない」と鞍上が言うのもうなずける。

 今回は休み明けの京都大賞典以来2度目のコンビとなる。前回はローズキングダムには敗れたものの、勝負どころでオウケンブルースリと馬体を併せながらしぶとく伸びてきて2着と見せ場十分の内容。手綱から伝わる感触に「渋い馬だねえ」と安藤勝は秘めた素質を評価した。そして「もう少し重たい馬場の方がいいのかもしれない」とパワータイプであることも示唆。前回のような瞬発力が問われる展開よりはスタミナ勝負が理想。「最後は確実には来ると思うけど」と自信を見せながらも「瞬発力勝負にならなければ」と注文もつけた。何より鞍上が勝ち負けを意識しているのは心強い限りだ。

 「後半の時間帯でよく動けていたね。状態はいいと思うよ」と見届けた中村師は胸を張る。重賞にあと一歩届かずの“善戦マン”が、ここでそのキャラを返上する。

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2011年12月1日のニュース