武井師 脱サラ8年…初の若駒デビューへ

[ 2011年5月20日 06:00 ]

初の若駒デビューへ意気込む武井和実調教師

地方競馬です!!

 脱サラして8年、念願の調教師に…と、格好良い出だしを決めてみたものの、「実際は大変で胃が痛い」と苦笑いを浮かべるのは、自動車会社勤務のサラリーマンから転身した異色の経歴を持つ武井和実調教師(44=川崎)だ。だが、そんな冗談交じりの笑いは一瞬。すぐに「自分のやりたいことをできているし、サラリーマン時代より今の方が充実している」と引き締まった表情に変わった。

 昨年9月の調教師デビューから初勝利まで半年かかったが「焦らず、自分の考えを1つずつ形にしていくことが大事。馬も人も精神的にいい状態で働けるような厩舎にしたい」と馬を見に北海道に足しげく通うなど地道な厩舎づくりを行う。20日に行われる川崎競馬最初の2歳能力試験に3頭を出走、厩舎運営も軌道に乗り始めた。

 この2歳は調教師として一から自分で手掛ける初めての馬。「3頭ともそれぞれ楽しみな面があるので無事にデビューさせてあげたい」と意気込む。厩務員時代に担当した思い出の馬、現川崎競馬の誘導馬トライアンフトーチから学んだことや、8年間の厩務員生活で得た経験を生かし「まずは1頭1頭の成長をしっかりと見て大事に育てたい」。競馬界に入った当初からの目標だった調教師人生は、ここからが本格的なスタートだ。(秋田 麻由子)

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2011年5月20日のニュース