【オークス】グルヴェイグ伝説Vの8枠16番!

[ 2011年5月20日 06:00 ]

<オークス>史上初の母子3代制覇へ挑むグルヴェイグ

 祖母も母も制した舞台で奇跡を起こせ!牝馬クラシック第2弾「第72回オークス」の出走馬、枠順が19日午後、決定した。祖母ダイナカール(83年V)、母エアグルーヴ(96年V)に続く母子3代オークス制覇が懸かるグルヴェイグは、昨年アパパネとサンテミリオンが同着Vを決めた8枠(16番)を引き、吉兆の予感。直前の矢車賞を快勝した勢いをぶつけ、大逆転戴冠だ。なおオークスの馬券は、21日に前売りされる。

 18頭中、3分の1の6頭がディープインパクト産駒。中でも注目すべきは祖母ダイナカール、母エアグルーヴに続く母子3代オークス制覇が懸かるグルヴェイグだ。母子3代G1制覇や牡馬を挟んでの4代制覇はあるが、母-娘(母)-娘が生涯1度の舞台を勝てば針の穴を通すような快挙。清山助手も「祖母、母の足跡を追いかけたい」と力を込めた。

 日本有数のクラシックに強い血統だけに、ここに来ての充実が著しい。エルフィンS3着後に成長を促すべく間隔を空けたところ、付くべきところに筋肉が付き、大幅なパワーアップを果たした。前走・矢車賞は出走確定へのラストチャンスだったが、馬群から一瞬で伸び切り、1馬身1/4差の完勝。「最後の望みを懸けた一戦であっさりつかむのだから、やはりこの馬は“持ってる”」と清山助手を驚かせた。

 18日の坂路追いも、しなやかな動き。間隔が詰まっているためロードエスティーム(3歳未勝利)と馬体を並べて馬なりのままフィニッシュするにとどまったが、力強い後肢の蹴りでチップが派手に飛ぶ様子が目を引いた。「センスの良さを感じる」と騎乗した四位も納得。「凄い能力にまだ体がついてこないんだが…」とも話したが、これは期待の大きさゆえの注文だろう。

 枠は8枠16番に決定。母エアグルーヴが勝った15番の隣の枠。角居師は「どこからでも競馬ができるので、どの枠でもいいと思っていた。追い切り後も変わりなく来ている」と泰然自若だ。

 姉アドマイヤグルーヴも03年オークスで1番人気を背に偉業に挑んだが、出遅れが響いて7着敗退。姉ポルトフィーノは08年オークスの11日前に骨折が判明し、出走を断念した。ポルトの背中も知る清山助手は「姉は素晴らしいポテンシャルを持ちながら激しい気性が災いした。この馬は姉と違って普段から鞍上の指示に従順」と話す。折り合いに問題はなし。祖母、母、父がクラシックを制した東京芝2400メートルは最適距離だろう。

 「大舞台にこれだけ華のある馬を出せることは喜び。競馬を盛り上げたい」と締めくくった清山助手。オークス最強の遺伝子が目覚めれば、奇跡の戴冠も決して夢ではない。

 ≪昨年のオークス≫ニーマルオトメが逃げ、アグネスワルツが2番手。後続を離して先行するが、3コーナーすぎに一気に差が詰まる。直線で鋭く伸びたのがアパパネとサンテミリオン。8枠の17、18番だったため道中は馬群の外めを追走。ゴール前はピンク帽2頭の壮絶な叩き合い。外アパパネが一瞬前に出るが、内サンテミリオンも盛り返して一歩も譲らない。長い写真判定の末に、JRAのG1史上初の1着同着。アグネスワルツが3着に粘る。

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2011年5月20日のニュース