「賞金女王決定戦」新設へ!12年12月にも開催

[ 2010年8月2日 06:00 ]

 財団法人「日本モーターボート競走会」は女子レースの頂上決戦として「賞金女王決定戦」(G1)を新設する方針を固めていることが1日、分かった。早ければ、2012年12月の開催を目指し、関係各団体と調整。優勝賞金は破格の2000万円に設定される見込み。新規女性ファンの獲得と女子レーサーのレベル向上が狙いだ。

 「ボートレース」へと生まれ変わった日本モーターボート競走会が起爆剤として次なる一手を放つ。女子レーサーの最高峰、賞金女王決定戦の新設がそれだ。この仰天プランは事業計画などを話し合う評議委員会、理事会ですでに話し合われ、着々と進行。開催場所、日程、出場選手の選考資格については選手会や施行者協議会などの関係各団体と詰めていくことになるが、早ければ2012年12月中旬にも第1回のレースが行われることになる。
 優勝賞金は現在、最高額の女子王座決定戦(優勝賞金750万円)の倍以上となる2000万円。“本家”の賞金王決定戦の1億円には及ばないものの、ゴルフの日本女子オープンにも匹敵する高額だ。また3月に開催されている女子王座決定戦は賞金女王決定戦(12月)との間隔を考慮し6月に移行。合わせて協賛企業も募集する。
 ボートレースは、男女混合で戦う数少ないプロスポーツ。女子選手は発祥年の1952年に誕生し、53年の第1回全日本選手権には3人が参戦。54年には芦屋で初のオール女子レースが行われている。その後、低迷期を迎えたが、80年代から盛り返し、87年には浜名湖で女子王座決定戦が新設され、その後も安定した売り上げを残している。これに賞金女王決定戦が加わることで女性ファンの注目度は間違いなくアップ。女子レーサーを目指す人が増えることで底辺が拡大し、選手のレベルアップも期待できる。
 ▽モーターボート女子レーサー モーターボートレーサー約1520人のうち165人が在籍。過去最高年収は01年の寺田千恵で6721万円。その年のグラチャンでは女子初のSG優出(5着)を達成した。昨年の賞金ランク1位は今年3月に電撃引退した浜村美鹿子で3105万円。2位は日高逸子で3070万円。今年は2451万円で寺田千恵が首位。日高逸子、魚谷香織、田口節子も2000万円を突破している。平均年収は08年で1133万円、定期的にSG、G1の斡旋を受けることができるハイレベルの女子レーサーが増え、女子の間でも格差が広がっている。

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2010年8月2日のニュース