【きさらぎ賞】インペリアルマーチ血統の力で好走だ
超新星が誕生するか!?今週の京都メーンはクラシックの登竜門「第50回きさらぎ賞」。桜花賞馬キョウエイマーチが残した最後の子インペリアルマーチが2戦目で重賞に挑む。デビュー戦は548キロ、余裕残しの馬体ながら能力の違いで完勝した。ひと叩きされた上積みは十分で、クラシックに名乗りを上げる好走の期待が膨らむ。
インペリアルマーチは97年桜花賞を制したキョウエイマーチが残した最後の子。半兄に皐月賞2着トライアンフマーチを持つ素質馬はデビュー戦できっちり結果を出した。橋本助手は「まだ腹もプクッとしていたし太めが残った感じ。550キロくらいなのは骨太だから仕方がないと思っていたけど」と振り返る。
母は牝馬ながら478キロでデビュー。全盛時は500キロを超すなど馬格に恵まれていたが、この馬はさらに大型。パドックでは548キロの雄大な馬体を揺らしながら、見た目には緩さも感じさせた。それでもレースでは好位のインで手応え良く追走し、直線に向いて前が開くと鮮やかに突き抜けた。
「もっと切れるかなとも思ったが、力で押し切ってくれた。ジョッキー(岩田)も毎朝見に来てくれるほど期待してくれています」
デビューまでの道のりは長かった。昨秋にデビュー直前まで調整が進んでいたが、軽い筋肉痛を起こしたため、放牧へ。「(筋肉痛は)軽いものだったが大事を取って」と橋本助手が話すように、期待が大きいからこそあえて遠回りを選択した。そのかいあって着実に成長。「デビュー前まで調教をつけていたが、仕上がってくるにつれてパワーがあり過ぎて抑えられなくなってきた」と言う。
年明けにデビューした素質馬は早めに賞金を稼がなければ今後のローテーションが厳しくなる。当然結果を求めにいく。「体重はさほど変わらないと思うけど見た目にも体が締まってきた。中身も全く違う。この前と同じ距離でやれるのもいい」と橋本助手。勝ち馬だけでもタニノムーティエ、ヒカルイマイ、スペシャルウィーク、ネオユニヴァースのダービー馬を輩出した伝統の重賞。それだけにキャリア1戦で好走した馬は過去にいない。厳しいハードルを乗り越えられれば、クラシックがはっきり見えてくる。
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