【京成杯】さすが横山典!エイシンフラッシュ重賞初V
クラシックロードを見据える3歳重賞「第50回京成杯」が中山競馬場で行われ、横山典と初コンビを組んだ1番人気エイシンフラッシュが、逃げたアドマイヤテンクウとの壮絶な叩き合いを鼻差制し、重賞初挑戦でV。皐月賞(4月18日、中山)の有力候補に躍り出た。
さすが、ノリ。ピンチヒッターの“大役”を果たし、エイシンフラッシュをG1戦線にエスコートだ。安藤勝アドマイヤテンクウの意表を突く逃げは5F63秒2の超スロー。まさかの展開にも慌てず3番手で折り合い、4コーナー手前でエンジンを噴かした。49歳VS41歳の円熟の叩き合いは、フラッシュの鼻がきっちり出たところがゴール。16年連続重賞Vを飾った横山典は会心の笑顔だ。
「アンカツさんが逃げるとは思わなかったけど…。行くという馬も怪しげだったし、自分が行くぐらいの気持ち。まじめすぎるぐらいで、ゴーサインを出せば、すぐ反応しそうな感じだった。アドマイヤを行かすとしぶといと思ったから早めに動いた。最後、よく差し返してくれた」
藤原英師も、その手腕に感服だ。内田とコンビ継続の予定だったが、11日の落馬で離脱。そこで当初、フラガラッハに騎乗予定だった横山典に託した。2人のタッグで重賞4勝目。師は「ノリちゃんに感謝、感謝です。関係者に迷惑をかけてしまったが、最終的に選んでくれてありがたかった。最後は僕が思っていた以上に、ジョッキーは危なくなかったみたい。まだ成長段階だけど、こちらの思いをくんでくれて負担をかけずに乗ってくれた」
これで2000メートルは3戦3勝。皐月賞と同じ舞台を無事にクリアし、G1がはっきり見えてきた。「背中とか緩い面はあるけど、難しい馬ではないし、スタッフの教育もしっかりしているからね。このまま無事に行ってほしい」と横山典は最大級の賛辞。藤原英師も「成長を待っている段階で、これだけの結果を残してくれた。大きいところを意識してきた馬。どこかを1回叩いて皐月賞へ」とローテーションを明かす。本番は3カ月後。09年ダービージョッキーに導かれ、スケールアップしたフラッシュの春本番は、すぐそこだ。
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