【阪神JF】新鋭旋風!松永康師&大野モトヒメ

[ 2009年12月10日 06:00 ]

<阪神JF追い切り>モトヒメでG1初勝利を狙う大野拓弥騎手

 【G1ドキュメント・阪神JF=美浦9日】開門した午前7時、寺下は阪神JFに出走するモトヒメの動きをチェックするため、坂路調教のモニターにくぎ付けだった。直後に姿を現すとすぐさまキャンターに入って軽快なフットワークを披露。単走でしまい重点に追われると、鋭く反応し4F51秒0~1F12秒1の時計をはじき出した。

 調教スタンド前。松永康師は満足そうな表情で話し始めた。「予定通りの調整ができたし、いい馬体に仕上がっている」。今回の最大の焦点は距離延長に対応できるかだが、それにも「前走の前から坂路→ダートコースの調教を取り入れ、スタミナ面を強化してきた。前回経験した新潟2歳S(14着)の時とは違い、馬体がしっかりしてきた。うまくためていけば、この距離も持つ」と説明した。
 開業3年目でG1初挑戦になるが「緊張はしていないし平常心で臨む。調教師免許試験の方が緊張したよ」と満面の笑み。最後に師は「使うからには勝つつもりでいく」と強気な口調で締めくくった。
 トレーナーの意気込みは伝わった。後は前走に続き手綱を取る鞍上・大野の手応えだ。次から次へと調教馬にまたがっていた大野。その合間を見計らって寺下は駆け寄った。「先週乗った時はいい意味で変わらない動き。スピードはある馬で、いい位置をとれると思う」と好感触。
 今年のG1戦線では若手騎手が大活躍。G1は07年秋華賞9着以来になる大野だが「後輩の活躍は刺激になるし、今度は自分が獲りたい」とこちらも強気。5年目の若手が“ブーム”を味方に波乱を起こすか。手綱さばきに注目したい。

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2009年12月10日のニュース