【阪神JF】エリザベート“ブエナ級”11秒8!

[ 2009年12月10日 06:00 ]

<阪神JF追い切り>CWで追い切るタガノエリザベートは、僚馬を軽く突き放す

 2歳牝馬の頂点を決める「第61回阪神JF」の追い切りが9日、美浦、栗東両トレセンで行われた。栗東ではブエナビスタに続く連覇を目指す松田博厩舎のタガノエリザベートがCWコースで鋭い脚勢を披露。ファンタジーS同様の切れ味を見せてくれそうだ。同レースは10日に出走馬が確定する。

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 混戦なんて言わせない!牝馬の登竜門、ファンタジーSで豪快な追い込みを決めたタガノエリザベートが主役を務めてみせる。
 前走は直線に向いても、まだ最後方。大外から鋭い切れ味を発揮し、前で踏ん張っていた僚馬ベストクルーズをとらえた。インパクトのある勝ちっぷりは厩舎の先輩ブエナビスタと重ね合わせたくなってしまう。松田博師は「抽選がないから気が楽やな。前走後も順調に来ている」と笑顔。というのも昨年は1勝馬同士の抽選をくぐり抜けなければならなかった。今年は既に重賞制覇、胸を張っての登場だ。ここを目標に仕上げに抜かりはない。
 最終追い切りはCWコースでベストクルーズを1秒以上追走して2馬身先着。「調教ではおとなしい」という同師の言葉通りスムーズに折り合った。余力十分の手応えで向かった直線はラスト1F11秒8。実戦と同じ鋭さを見せつけた。
 レースぶりを考えれば阪神外回りのマイル戦は持てる力をストレートにぶつけられる絶好の舞台だろう。ここ2年とも後方待機グループが突き抜けたことも心強い材料だ。G1になっても陣営はスタイルを貫くつもりだ。鞍上の川田は「気分良く走れば、いい脚を使ってくれます。前走で我慢することを覚えてくれたと思いますし、距離も問題ないでしょう」と手応え十分の口ぶり。連覇がかかる松田博師は自然体だ。
 「レースでも(前半で)おっつけなければ折り合いは大丈夫だろう。まだ成長の余地はあるけど阪神の外回りはいい。じっくり行って、いつもの競馬をするだけ。それで届かなかったら仕方がない。そういうつもりでいる」
 長い直線で、いい脚を使うのは間違いないと信じて送り出す。リラックスムードが運も呼び込むことになりそうだ。

 ▼相性バッチリ 阪神芝1600メートル戦(外回りコースになった06年12月以降)の種牡馬勝利数ランキング1位はスペシャルウィーク(14勝)。昨年は同産駒のブエナビスタが阪神JFを制覇した。今年のタガノエリザベートも続けるか。

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