【阪神ＪＦ】アニメイトバイオしぶとい二枚腰！

＜阪神ＪＦ追い切り＞内田騎手を背に追い切るアニメイトバイオ

　９日に行われた「第６１回阪神ＪＦ」の追い切り。美浦ではアニメイトバイオと新コンビを組む内田が騎乗。巧みな手綱さばきで万全の態勢を整えた。

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　牝馬らしい切れ味が武器のアニメイトバイオ。美浦が期待を込めて送り込む１頭だが、追い切りは予定と少々違ったものとなった。
　今回コンビを組む内田を背にＷコースで単走。「テン（序盤）は行かないと聞いていた」内田が、わずかにゴーサインを出したところ、馬が思った以上にスピードを上げた。３コーナー付近では周囲にいた他厩舎の馬より明らかに速いペースで疾走。さすがに直線で脚が鈍るかと思われたが、そこから踏ん張った。懸命に四肢を伸ばしてラスト１Ｆ１３秒０。しぶとく格好を付けた。
　「行き始めたところでブレーキをかけるのは、かえってマイナス。速くなっても、そのまま我慢できるなら、その方がいい。うまくまとめることができた」と内田。慌てることなく、瞬時の判断で帳尻を合わせたあたり、さすがはリーディングジョッキーだ。
　「最後まで余裕があったし非常に乗りやすい。身のこなしも良く、動き自体も上々だった」。誤算こそあったが感触はまずまず。癖を知ることができたという点で、レース前に内田が乗った意味は大きい。
　「ゲートで後手を踏むことも想定しているが、せかすことなく、うまく乗りたい。高い素質を感じるし、この成績も納得だ。チャンスのある１頭だろう」と分析。内田は、強力関西勢と互角に渡り合える感触をつかんだ。
　牧師は「前で構えて押し切る力があるし、後方から脚をタメれば、しまいが切れる。流れを問わず、自在性がある馬」と評価する。昨年１１月に開業した新進気鋭で、Ｇ１は初挑戦。とはいえ大一番で内田を確保するなど、したたかさも持ち合わせる。金曜に輸送し、土曜は阪神競馬場をスクーリングする予定。関東馬が勝てば０４年ショウナンパントル以来。そのための準備は万端整っている。

　▼中央でもリーディング獲得なるか　アニメイトバイオに騎乗する内田は、９日現在で１３６勝を挙げてリーディング首位に立っている。南関所属時の０６年には年間最多勝利日本記録となる５２４勝（地方・中央合計）を挙げている。