【天皇賞・秋】音無1号!OKブルースリ仕上がり絶好

[ 2009年10月29日 06:00 ]

<天皇賞・水曜調教>坂路を駆け上がるオウケンブルースリ

 「第140回天皇賞・秋」の追い切りが28日、栗東、美浦トレセンで一斉に行われた。栗東組ではオウケンブルースリ、カンパニーの音無厩舎2頭が絶好の仕上がりぶりを披露。ブルースリは悪い馬場にもかかわらず4F52秒5と前走並みの時計をあっさりはじき出して上積みの大きさをアピールした。

 オウケンブルースリが京都大賞典で完勝。一躍、打倒女王ウオッカ、世代交代の旗手の役を担う。
 直線だけで前の馬をすべてのみ込んだ前走を、音無師は「あれぐらいのモノは持っている」と事もなげに振り返る。「賞金を加算しないと天皇賞に出られるかどうか微妙だった。必死に仕上げた結果。この馬らしい競馬をしてくれた」と満足感たっぷりに語った。
 追い切りは坂路単走。いつも通りジャングルポケット産駒らしいやや頭の高いフォームで4F52秒5、ラスト1F12秒8。トレーナーが自信の表情でうなずく。
 「馬場が悪かったのに、いい時と変わらない時計だったね」
 京都大賞典の前が併せ馬で4F52秒3、ラスト12秒8で今回とほぼ同じ時計。“馬場差”も踏まえ、中身はさらに濃いとの判断だ。
 「前走仕上げていたが、レースを使ったので見た感じ体も締まってる。上積みはあるよ」
 言葉通り状態面は文句なしだが、一方で懸念もある。それが東京芝2000メートルの舞台。
 「スタートしてすぐカーブの少しトリッキーなコース。先行有利になりやすい傾向があるし、この馬には難解なコース形態」
 2000メートルの距離に出走自体がデビューから3戦目までの未勝利戦3走だけ。本格化前とはいえ、2度前残りを許し、勝ち上がりが3戦目となった記憶は指揮官にとっても苦いもの。
 「不安もあるけど、出来は申し分ない。いつもの走りを見せてくれたら」
 音無師はこの馬らしい競馬をすることが大事と言い切る。あくまでオウケンブルースリの正攻法。持ち前の末脚で勝負に出る。その影には、瞬発力勝負になった場合には、同厩の先輩カンパニー(瞬発力勝負の鬼)がいる。どんな流れになろうとも今年の秋の盾は“音無2騎”が鍵になる。

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2009年10月29日のニュース