【菊花賞】ブレイクランアウト我慢覚えて再ブレイクだ!

[ 2009年10月21日 06:00 ]

ブレイクランアウトが春の雪辱を果たす時が来た

 傑出馬不在の菊花賞。一発を秘める関東馬が、01年マンハッタンカフェ以来の勝利を虎視たんたんと狙っている。ブレイクランアウトは古馬相手の朝日チャレンジCで2着に好走。春のNHKマイルCでは1番人気に推された馬で軽視は禁物だ。

 ブレイクランアウトが、異例のローテーションで悲願のG1獲りに挑む。秋の始動戦にはトライアルではなく、古馬相手の朝日チャレンジCを選択。上がり3F最速タイの末脚を駆使し、キャプテントゥーレの2着に好走。右回りや距離にメドが立ったことで正式に菊花賞参戦を決めた。
 関東馬としては珍しいローテーションだが、プラス面は大きい。関西への遠征を経験した上、中5週とレース間隔を十分に取ることができた。斎藤助手は「輸送も2度目で慣れてくるでしょう」と、さらなる前進を見込んでいる。
 春のG1・2戦(NHKマイルC9着、ダービー15着)は展開や馬場も味方せずに不本意な結果に終わったが、夏を越してひと回り成長した。前走後も放牧に出さずに厩舎でじっくり調整。戸田師は「春先は(調教で)攻めすぎるとテンションが上がってしまったし、レース後も疲れが残りやすかった。今は落ち着いているから攻める調教ができる。前走後も馬体がすぐに戻った。肉体的にも精神的にも成長した」と春との違いを説明する。
 2勝はともに左回りだが、右回り対策にも抜かりはない。1週前追い切りは通常使用するポリトラックではなく、右回りの南D(ダート)コースを選択。ラーナック(4歳500万)を追走し、直線は楽々と突き放した。休み明けを使って順当に良化気配。戸田師は「京都を想定し、広い右回りコースでやりたかった。スムーズだったし、反応も良かった」と話した。
 斎藤助手は「馬の後ろで我慢させる稽古をやってきて、力まずに走れるようになってきた。これなら折り合いも付くでしょう」と距離克服に手応えを示した。心身ともに万全。春の雪辱へ、態勢は着々と整いつつある。

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2009年10月21日のニュース