マナムスメ タメてタメてパ~ン/安田記念

[ 2008年6月4日 06:00 ]

洗い場であくびをするニシノマナムスメ

 父アグネスタキオンが出走できなかった無念を振り払うように、ダービーはディープスカイが大外から力強く突き抜けた。今週の安田記念もタキオン産駒が大外から一気差しを決める。大仕事を成し遂げるのはニシノマナムスメだ。

 安藤助手は3番手の好位を追走し、直線残り200メートル付近で勢いを失った前走(ヴィクトリアマイル5着)を消化不良だったと語る。「レース後、すぐに息が入ってカイバをバリバリ。マイラーズC(2着)の時はもっとフウフウ言っていた。走りきっていないんだ。前に位置して後続を待つような競馬では、この馬の気持ちに火がつかない。後方で脚をタメて直線に懸ける競馬がいいね」
 父アグネスタキオン、母ニシノフラワーとも好位で運ぶ競馬で連勝を重ねたが、母フラワーは1回だけ後方から凄みある競馬を見せたことがある。92年スプリンターズS。サクラバクシンオー、ダイタクヘリオス、ヤマニンゼファーというそうそうたる快足牡馬を前に置き、9番手付近でじっくり追走。直線で3F34秒1の末脚を繰り出して短距離馬の頂点に立った。あの競馬を再現すれば母に続くG1制覇も夢ではない。
 調整は順調そのもの。「稽古をしっかりやって長距離輸送をして前走はプラス体重(10キロ増)。この中間もしっかり攻めている」(同助手)と力強い。あとは新たな作戦でまだ見ぬ力を引き出すだけだ。「壁をつくって脚をタメて直線ではじけさせる。そんな競馬を期待したいね」。父母譲りの切れ味が爆発すれば重賞初勝利がG1という快挙も夢ではない。

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2008年6月4日のニュース