(1)スズカフェニックス

[ 2008年3月30日 06:00 ]

 中京競馬場の天候は下り坂できょう30日の午後から降雨の可能性もある。スズカフェニックスは昨年、重馬場で8番枠から鮮やかに突き抜けたとはいえ、馬場が渋れば末脚が鈍る。まして、今年は馬場悪化の影響をまともに受ける最内1番からの発進。陣営にとって決して歓迎できる材料ではない。だが、橋田師は泰然と構えている。

 「雨にならない方がいいけどね。切れ味がある馬だから良馬場に越したことはない。枠順も外が良かったけど。どう乗るかはジョッキーが考えてくれているでしょう。状態は安定してますから」。条件は厳しくても、ここまでベストを尽くして最高の状態に仕上げた自信がある。
 29日朝も活気あふれる気配だった。角馬場で入念に体をほぐして坂路へ。追い切りとは逆に右側のラチにぴったり沿い最後はジワリと加速、4F61秒8、ラスト1F14秒3だ。ここ2週、福永騎乗で追った効果で気合が乗り、直線で爆発的な力を発揮できる態勢が整った。
 昨年は年明けスポニチ賞京都金杯から始動して4戦目のこのレースでG1初挑戦制覇。今季は昨年暮れの阪神C後に厩舎で英気を養い、年明け1戦してここに狙いを定めて仕上げた。前哨戦、阪急杯がいい位置で流れに乗り、直線は内めを突いて伸びる好内容。「競馬に柔軟性が出てきた」と橋田師も収穫を強調した。臨戦過程は昨年以上と言っていい。
 この1年で、さらに力をつけたと思える様子を児玉助手が感じている。「馬場に行けば行く気満々になるけど、それ以外で落ち着いている。体が完成して精神状態も安定してきた」。出来に関しては不安がないと断言できる。 

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2008年3月30日のニュース