【2000年11月】Ｅｖｅｒｙｔｈｉｎｇ／ＭＩＳＩＡ“２０世紀最後のラブソング”大ヒット

　★00年11月ランキング★
１　Ｅｖｅｒｙｔｈｉｎｇ／ＭＩＳＩＡ
２　Ｔｒｅａｓｕｒｅ／ｈｉｒｏ
３　この青い空、みどり～ＢＬＵＥ　ＩＮ　ＧＲＥＥＮ～／サザンオールスターズ
４　さよなら大好きな人／花＊花
５　飛べない鳥／ゆず
６　感謝カンゲキ雨嵐／嵐
７　Ｒｅａｃｈ　ｆｏｒ　ｔｈｅ　ｓｋｙ／倉木麻衣
８　ＣＨＡＮＧＥ　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ／Ｖ６
９　サウダージ／ポルノグラフィティ
10　ＬＯＶＥ　ＯＲ　ＬＵＳＴ／平井堅
注目Ｓｅｃｒｅｔ　Ｇａｒｄｅｎ／Ｇａｃｋｔ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【Ｅｖｅｒｙｔｈｉｎｇ／ＭＩＳＩＡ】

　発売は１０月２５日。“２０世紀最後のラブソング”といわれた、ＭＩＳＩＡのシングルは、フジテレビのドラマ「やまとなでしこ」の主題歌として大ヒットし、１８７万枚のセールスした。オリコンチャートでは計４週１位を獲得。ＭＩＳＩＡ唯一のミリオンセラーでもある。

　主演の松嶋菜々子がＭＩＳＩＡのファンで交流もあったことから主題歌の依頼があったことも話題になったが、ドラマ全体を通して明るい雰囲気の中で、この曲がエンディングで流れる時は決まって切ない場面に。その映像にＭＩＳＩＡの５オクターブの音域の魅力が十二分に生かされ、ドラマも高視聴率を記録。ＣＤの大ヒットに大いにつながった。横浜の赤レンガ倉庫をバックに、雪が降り積もる設定で制作されたプロモーションビデオも印象的だった。

　福岡生まれで長崎・対馬で育った。小学生の頃から合唱団に所属し、中学高校時代は吹奏楽部。音楽にどっぷり浸かった生活だったが、歌うことを本格的に勉強し始めたのは高校時代。黒人のボイストレーナーの指導を受けた。

　自然とＲ＆Ｂのリズムが身につき、大学入学後オーディションを受けて、レコード会社の目に留まった。高い歌唱力、広い音域は魅力で９８年２月にデビュー。九州の大学を休学しての、人生を賭けての上京だった。

　テレビに露出しなかったＭＩＳＩＡの人気に火がつき始めたのは、実はクラブ。デビュー曲の「つつみ込むように…」のアナログレコードを配り、流してもらうと女性客の反応が良く、曲とともにＭＩＳＩＡの名前も徐々に知られるようになった。

　ＣＤが発売されると予想通りヒット。初のコンサートもチケットが、発売と同時に売り切れ状態になるなど、世紀末に出現した歌姫は、数々のヒット曲が時代を彩ったように、２０世紀の最後のヒット曲となった。