365日 あの頃ヒット曲ランキング 11月
【1984年11月】泣かないで/舘ひろし 「西部警察」終了後に歌手活動再開
★84年11月ランキング★
1 ハートのイヤリング/松田聖子
2 WOMAN/薬師丸ひろ子
3 雪にかいたLOVE LETTER/菊池桃子
4 恋人達のペイヴメント/アルフィー
5 恋の予感/安全地帯
6 いっそセレナーデ/井上陽水
7 泣かないで/舘ひろし
8 天国にいちばん近い島/原田知世
9 道からの組曲/一世風靡セピア
10 ミステリーウーマン/石川秀美
注目クレイジーラブ/堀ちえみ
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。
【泣かないで/舘ひろし】
79年から始まった、テレビ朝日の人気アクション刑事ドラマ「西部警察」シリーズが84年10月22日に終了した。撮影自体は8月にクランクアップ。鳩村刑事役で出演していた舘ひろしは、直後に音楽活動を再開し、自ら作曲した3年ぶりとなるシングル「泣かないで」をリリースした。
歌手復帰の記者会見で同じ石原プロ所属の俳優で「西部警察」で共演した渡哲也が「今まで女を泣かせた罪ほろぼしです」とジョークを飛ばしたが、「女性に捧げるというテーマで歌った」と舘。歌手活動は年内限りと期限を決めたが、その間コンサートツアーで全国を駆け巡った。ツアーが9月下旬から始まると、それに呼応したように「泣かないで」がヒットチャートを上昇。TBS「ザ・ベストテン」では11月1日に3位に入り、レコード売り上げは25万枚に達した。
まさに“ラストスパート”で、大みそかのNHK「紅白歌合戦」にも初出場することに。「オレはナマの音楽番組に出るのは得意じゃない。あがっちゃうんですよ。でも石原プロの社命で“とりあえずやれ!”と言われたので(紅白に)出ることにした」と、この大イベントに出たい歌手が数え切れないほどいるのに、クールなコメント。当時舘は34歳。かつてのロックバンド「クールス」のリードボーカルは、まだまだやんちゃな雰囲気を残していた。
明治時代から続く医者の長男として育ち、成績優秀、高校時代はラグビー部の主将を務めた。子どもの頃はおとなしい子だったというが、中学時代から少々道を外すことも。医大受験に失敗し、建築家を目指して千葉工大に進むも、気が付けばバイクに夢中になり、バイクグループ「クールス」を結成。その中から選抜されてロックバンドとして芸能界デビューした。
バンドは2年で解散。ソロ活動をしていた際に、石原プロから声がかかり、本格的に俳優業に。その間の3年間、音楽活動を封印。「西部警察」での活躍が、再開した音楽活動を人気の面で大きく影響したことが「泣かないで」のヒットにつながった。
(365日 あの頃ヒットランキングは都合によりしばらくお休みします。再開は年明けを予定しています)
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