高岡早紀 芸能活動40周年 「皆さんとお会いする機会を増やしたい」

[ 2026年5月18日 10:00 ]

ライブで歌う高岡早紀(提供写真)
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 【牧 元一の孤人焦点】歌手で俳優の高岡早紀(53)が6月13日、名古屋市のメニコンシアターAoiでライブを行う。今年は芸能生活40周年のメモリアルイヤーで、ライブはその記念活動の幕開けとなる。

 都内で取材に応じた高岡は、1986年に雑誌「セブンティーン」のモデルとして芸能活動を始めた頃のことをこう振り返った。

 「よく覚えていないのですが、読者モデルのようなことをやっていました。『専属モデルになりませんか?』と問われて『嫌です』と答えたのを覚えています。その頃からなぜそんなに頑固だったのでしょうかね(笑)。私はモデルになりたいわけでも女優になりたいわけでも歌手になりたいわけでもなかった。当時はバレエを習っていて、バレエを続けながら留学がしたかった。それにはお金がかかる。少しでも母を助けたいと思っていました」

 1987年、革靴メーカー「マドラス」主催の「第3回シンデレラ・コンテスト」に出場し、優勝した。

 「賞金の500万円が欲しかったんです。私は知らないで出たのですが、優勝したらCMに出演することとCMソングを歌うことが決まっていて、付き添ってくれた母は『もし優勝したら、やる気はありますか?』と聞かれて『やらせてみたい』と答えたらしいです。そんな話を10年くらい前に母から聞きました。私にはコンテストで歌った記憶がないんです。そんな大それたことはできません(笑)」

 88年、マドラスのCMに出演するとともにCMソング「真夜中のサブリナ」を同年4月にシングル曲として発売し、歌手デビューした。「真夜中のサブリナ」は作詞が真名杏樹さん、作曲が加藤和彦さんだった。

 「加藤さんの自宅のスタジオで夜中まで時間をかけてレコーディングしました。曲は白鳥英美子さんが歌ってくださったデモテープを聞いて覚えて、歌い方は加藤さんに指導してもらいました。周りに大人がたくさんいて、歌うのがとても恥ずかしかった。その頃の私は知らない男性と話すのが嫌で、いつもぶすっとしていたんです。何か聞かれても『そうです』『違います』くらいしか答えない。だから、レコーディングの時もやはり、ぶすっとしていたんじゃないかと思います(笑)。実は『真夜中のサブリナ』はB面で、ちょっとアップテンポの「NON!NON!NON!」がA面の予定だったのですが、私の雰囲気や売り出し方を考えた時、アンニュイな曲の方がいいだろうということで、逆になりました」

 過去の取材の中で高岡は「私は声で拾われた。当時、ビクターの飯田久彦さん(歌手・音楽プロデューサー)に『歌はへただが、声はいい』と言われた」と明かしている。つまり、芸能界で活躍できた要因のひとつに、独特の声の魅力があったというわけだ。

 「特殊な声であることは幼少の頃から自覚していました。子供の頃は発声方法も知らなかったので、今よりもっとハスキーでした。大人になればそれが個性だと思えますが、子供の頃は嫌で、人前で話すのも苦手だった。でも、そういう声だからこそ良かったんだと思います」

 デビュー後、「眠れぬ森の美女」(88年11月)、「悲しみよこんにちは」(89年5月)などから、「Ni-ya-oo」(91年9月)までシングル計7作を発売した。

 「私もアイドルの中に入っていました。その頃、ビクターには小泉今日子さん、荻野目洋子さん、酒井法子さんがいたのですが、私もパッケージで出るビデオに入れてもらっていて、定期的に撮影していました。ただ、事務所とビクターの方針で、神秘性を高める意味でテレビに出て歌うのを控えていました。テレビで歌ったのは『ミュージックステーション』で1回、『スーパーJOCKEY』で1回とか、数えるほどしかなくて、ライブもわずかしかやっていません」

 その後、俳優業に専念するため、いったん歌手活動を休止したものの、2013年公開の主演映画「モンスター」のエンディング曲「君待てども~I’m waiting for you~」を歌ったのを機に歌手活動を再開した。

 「歌手をやっていない間も、いつか機会があったらやりたいと思っていました。自分のルーツとして、父親がずっと音楽をやっていたということも影響しています。『モンスター』の時に『エンディング曲を歌いませんか?』と勧められ、歌は自分から切り離せない大事な要素なのだと思いました」

 21年9月に8作目のシングル曲「私の彼氏は200歳」を発売し、12月のバースデーライブも恒例化させるなど、地道に歌手活動を続けて来た。そして、俳優業との両立で芸能活動40周年を迎えた。

 「私の3人の子供が28歳と26歳と16歳。40年のうちに子供たちがそんなに大きく育ったと思うと、笑っちゃうくらい長い時間だと思います(笑)。子供たちとの普通の生活も大事にして来ました。シングルマザーなので私が働かないと子供たちを育てられなかった。ここまで続けて来られた理由にはそういう部分もあります。ただ、この世界にしがみついている感じはしません。私ができることを、求められればやらせて頂いている。絶対にここじゃなければいけないというわけじゃない。そのくらいの気持ちだから続けて来られたのかもしれない。この世界にはいろんな出会いがあります。歌手の仕事も女優の仕事も二度と同じことはない。いろんな世界を見せてもらえる。まだまだ未知の部分がある。それをのぞいてみたい。でも、のぞかなくてもいい。しがみつきはしないけれど、居心地はいいのだと思います(笑)」

 6月13日のライブは40周年の記念活動の幕開けとなる。

 「内容はこれから詰めていきます。バンドの人たちと一緒にやること、生で歌うことは歌手の醍醐味で、私の楽しみでもあります。若い頃にライブ活動をしなかったので、こんなに楽しい世界があったんだ!という新鮮さも感じます。そして何より、ライブはファンの人たちと触れ合える貴重な場です。女優業でも舞台では生の私を見てはもらえますが、コミュニケーションは取れません。40年の感謝を込めてライブをたくさんやって、皆さんとお会いする機会を増やしたい。冬頃にはアルバムも出す予定です」

 ◇高岡早紀コンサート「プレミアム」in名古屋 6月13日午後2時から名古屋市中区葵のメニコンシアターAoiで行われる。チケット販売中で、全席指定8800円(税込み)。会場でのグッズ販売に併せ、ファンクラブ「But Beautiful」会員限定のサイン会が開催される。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) スポーツニッポン新聞社編集局文化社会部。テレビやラジオ、音楽、釣りなどを担当。

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