肌で感じた5つの“音”――「Sadie」結成21周年のZepp新宿に架かる、重厚にして鮮烈な「虹」の正体

[ 2026年3月18日 12:05 ]

【画像・写真】肌で感じた5つの“音”――「Sadie」結成21周年のZepp新宿に架かる、重厚にして鮮烈な「虹」の正体
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 【ヴィジュアル系取材班・編集後記】結成から21年を迎える5人組ロックバンド「Sadie」。今回、節目となる3月18日Zepp新宿でのワンマンライブを前に、メンバー5人へリモートでのソロインタビューを敢行した。画面越しに響き渡ったのは、決して色あせることのない、5つの「現在進行形の音」だった。

【Sadie特集】 独占ソロインタビュー

 画面越しに相対した5人は、まるでそれぞれが担当する楽器の“音”そのものをまとっているかのようだった。多忙な日々の合間を縫って行われたリモート取材。トップバッターはボーカルの真緒。移動中の車内、後部座席から画面に現れた姿からは、精力的に全国を駆け回るリアルな熱量が伝わってきた。限られた時間の中でも、ひとつの質問に対して淀みなく、ボリュームたっぷりに言葉を紡ぐ。その真摯な背中には、長年バンドの顔として看板を背負い続け
てきた者のプライドと責任感がはっきりとにじんでいた。

 続くギターの美月は、柔らかい関西弁で場を和ませてくれた。時に笑いを交えながらも、語り口は常に落ち着いている。一歩引いて全体を見渡し、自分自身さえも客観視するような俯瞰の視点。激しいツインギターの一翼を担いながらも、どこか静謐な「月」の輪郭を思わせる、深みのあるトーンが印象に残る。

 ドラムスの景は、一つひとつの質問に対して真剣に悩み、何度も考え込んでいた。「Voyage」のオリジナルとセルフカバーとの比較を恋心で例示して、幾度も自問するように答えてくれた。ステージ上でスティックを高速に振り下ろし、圧倒的なビートを刻みながらも、決して一打たりともおろそかにしない。ドラムへの誠実な向き合い方が、言葉を選ぶ所作そのものに表れていた。

 もう一人のギターである剣の口調はアグレッシブだ。音楽に注ぐ熱い思いを、とんがった言葉に乗せて放つ。まるでステージでかき鳴らす鋭いギターサウンドそのものだった。キャリアを重ね、円熟味を増してなお、決して守りには入らない。闘志をむき出しにして、攻めと猛々しさを持ち続けるロックの魂がそこにあった。

 最後を締めくくったのは、ベースの亜季。バンドを底辺から支える重厚なグルーヴのように、応答のトーンもまた、ずっしりと重く、独自のリズムで一定していた。確固たる信念を言葉にしつつも、座右の銘を尋ねた時には「言葉自体が好きじゃないのかもしれない」と投げかける。そんな哲学的な思索に満ちた時間は、結果として予定を越え、最も長く言葉を交わす濃密なひとときとなった。

 5人5様の音。景はインタビューの中で、それを「虹」に例えていた。それぞれが独立した強い色を持ちながらも、今のSadieは、その5色の境界線が美しく溶け込み、ひとつの巨大な光となってフロアにかかっている。

 家事や仕事に追われ、私たちの日常は慌ただしく過ぎていく。しかし、ふと耳を傾ければ、5人が鳴らす音楽は非日常の色を鮮明に添えてくれる。3月18日、Zepp新宿で開催される21周年記念ワンマンライブ。取材班もまた、境界線の溶け合ったその5色の音を全身で確かめるべく、会場へと足を運ぶつもりだ。5人がステージで生み出す爆音は、今が最も強く、オーディエンスの胸を熱く焦がしてくれるに違いない。

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