【王将戦】永瀬九段が先勝 激闘137手決着 藤井王将との2日制タイトル戦4度目で初の白星発進

[ 2026年1月13日 05:00 ]

ALSOK杯第75期王将戦7番勝負第1局第2日 ( 2026年1月12日    静岡県掛川市・掛川城二の丸茶室 )

午年の王将戦第1局を勝利で飾り、笑顔を見せる永瀬九段(撮影・西尾 大助、会津 智海、河野 光希、藤山 由理)
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 将棋の第75期王将戦(特別協力・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社)7番勝負第1局は12日、静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室で第2日を行い、先手の挑戦者・永瀬拓矢九段(33)が4連覇中の藤井聡太王将(23)=名人を含む6冠=に137手で先勝した。永瀬は対藤井の2日制タイトル戦で初の開幕白星。対照的に藤井はタイトル戦第1局の連勝が15で止まった。第2局は24、25日に京都市の伏見稲荷大社で行われる。

 ついに「初戦の壁」を突き破った。練習将棋のパートナーでもある藤井相手に、これまでの7番勝負は3度とも開幕3連敗。4度目の2日制挑戦で、難産の末に開幕白星を飾った永瀬は「7番勝負で初戦を勝てたのは初めてかと思いましたので、はい、引き続き頑張りたいと思います」と実直な心境を明かした。

 波瀾万丈な2日間だった。先手番を引き、互いに習いの豊富な角換わり腰掛け銀に進む。永瀬自身は37手目▲2九飛まで60秒未満でのノータイム指し。47手目に▲4五桂と跳ねて仕掛けた以降は魑魅魍魎(ちみもうりょう)の中盤戦に入る。2筋で継ぎ歩の好手を見せたのは、周囲の見立て通り「3七金の含みをどう実現させるかを考えていた」という。オーソドックスに左王と構えた藤井陣に遠まきのプレッシャーを与える「棒金」作戦だ。

 攻め合いを志向した藤井からは8筋で執拗な攻めを受ける。タイミングを外されたのは80手目の△3二王。これに対し83分の長考で▲7七王とした。「本当は激しい順を考えていたんですが、うまくいかない気がしたので」という負の選択だったが、一見消極的な手が意外に奏功した。その後は87手目▲2四飛(第1図)と大駒を切って勝負に出る。「攻めてこられたときにどうかな」という危惧を抱えながらも、最終盤は藤井の猛攻をうっちゃって勝利を手にした。

 1日制を含め、藤井とのタイトル戦は6シリーズ連続敗退。7度目の挑戦に向けた今回は「藤井さんはスタートダッシュがうまい。自分は前半戦で拮抗した星を目指す」と現実的な目標を掲げた。AIや対人研究会を利しての鍛錬は継続中だが、昨年のモットーだった「睡眠時間を削って研究する」というストイックモードは熟慮の末、断念。現在は常識的な睡眠時間を確保して基礎体力の維持に努めているという。

 ようやく開幕白星という果実を得た。2週間後の第2局は後手番だが、先後の決まっている対局を得意とする挑戦者に気負いはない。「先後は決まりますので、精いっぱい準備をして、良い将棋を指したいと思います」とインタビューを締めた。 (我満 晴朗)

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