仲代達矢さん死去 忘れられない“映画共演”

[ 2025年11月12日 05:30 ]

映画「雨あがる」製作発表で登壇して記念撮影に臨む(前列左から)女優の原田美枝子、三船史郎、寺尾聰、宮崎淑子(宮崎美子)、仲代達矢、(後列同)黒澤久雄プロデューサー、加藤隆之、小泉堯史監督、松村達雄、井川比佐志、吉岡秀隆
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 黒澤明監督の映画「影武者」「乱」や小林正樹監督の「人間の條件」シリーズなどに主演した俳優、仲代達矢(なかだい・たつや、本名元久=もとひさ)さんが8日午前0時25分、肺炎のため都内の病院で死去した。92歳。東京都出身。葬儀は関係者で行う。お別れの会は予定していない。

 【悼む】仲代さんと映画で“共演”する機会があった。2000年の「雨あがる」。黒澤明監督の遺稿を愛弟子の小泉堯史監督が引き継ぎ、黒澤組のスタッフが集結した時代劇だ。

 主演の寺尾聰が扮する三沢伊兵衛の剣の師匠・辻月丹が仲代さんの役どころ。「時代劇の撮影現場潜入ルポ」という企画で、2人が道場で竹刀を合わせるシーンを見守る最も下っ端の弟子役でエキストラ出演した。

 黒澤組による本格時代劇。記者にも事前に衣装合わせが行われ、黒澤和子さんが帯を締めてくれた。撮影当日、白い長髪で道着姿の仲代さんは威厳に満ち、対峙(たいじ)する寺尾との間に張りつめた空気が流れる。わずか数カットだったが、まさに手に汗握るという表現がピッタリの迫力だった。

 終了後、感想を聞くと「やっぱり(黒澤組の)雰囲気はいい。久しぶりに、いい緊張感を味わった」と、撮影時とは全く違う柔和な笑顔で充実感をにじませた仲代さん。余談で「誕生日が同じなんです」と伝えると、「おお、そうなのか。頑張ってくれよ」と激励された。一生忘れられない思い出の取材となった。(映画担当・鈴木 元)

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