笑福亭鶴瓶の弟子・鉄瓶 「頑張っている人にスポットライトを」落語の題材に一般人を取材

[ 2025年11月7日 05:30 ]

 落語家の笑福亭鉄瓶(47)がこのほど、東京・越中島のスポーツニッポン新聞社を訪れ、9日に行われる東阪ツアーの東京公演(渋谷ユーロライブ)のPRを行った。東京での独演会は11年目となる。「僕の独演会に来たその時間はいらんことを忘れられる時間にしたい」と意気込みを語った。

 笑福亭鶴瓶(73)の弟子で、自ら題材を取材した一般人の人生を語る「ノンフィクション落語」を得意としている。2021年の独演会から始め、毎年1本ずつ高座にかけている。興味を持った人物を直接取材し、丁寧に噺を作っていく。落語特有のサゲと作中の関西弁以外は、基本的にその人の人生をそのまま投影することにしている。

 5作目となる今年は、五島列島から大阪に出てバラバラになってしまった4きょうだいの物語を語る。「頑張っている人にスポットライトを当てたい。とにかく笑って、楽しんでもらいたいです」と呼びかけた。

 こだわりは自ら題材を選び、取材を行うこと。埋もれているスポットライトを浴びるべき人の物語に焦点を当てている。

 「ありがたいことに、この落語を始めてから事務所にも僕にも、うちの会社の会長の噺を作ってくれないかと問い合わせが来るんです。でも、全部お断りしているんです。お金をもらって噺を作るのは筋が通っていないと。真面目で頑張っている人が損する世の中であって欲しくないと思っているんです」。

 あくまで、市井に生きる人をテーマに、自分でモデルを決めることを信条にしている。

 座右の銘は師匠の鶴瓶から授かった「一所懸命にやっていれば、一所懸命やってくれている人が見てくれている」。鉄瓶はその言葉を胸に、汗水垂らして日々を懸命に生きる人に落語を聞いてもらい、喜んでもらうことを何よりの喜びとしている。

 これまでに扱ってきた人は料理未経験で娘のために3年間弁当を作り続けた父親、群馬県安中市で廃線ウォークを担当した男性など、多岐にわたる。

 第1作「生きた先に」で扱った男性の物語は、今年師匠の鶴瓶主演で映画「35年目のラブレター」として公開された。「オファーが来た時にうちの師匠から電話がかかってきて“あれ、お前が落語でやってなかった?”と来まして。僕はその時“盗らないでくださいと”言ったんです。そしたら師匠は“知らんがな”っていうてましたけどね」と師弟のほほえましいやりとりも明かした。

 これからも鉄瓶は一生懸命に生きる人たちの物語を懸命に紡いでいく。

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