「AIは否定しない。でも生で心を揺さぶれない奴は偽物だ」――DuelJewel・Shun 結成28年、揺るぎない自信の源泉

[ 2025年10月14日 17:00 ]

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 結成28年目を迎えたロックバンド「DuelJewel」のギタリスト・Shunがスポニチ東京本社でのソロインタビューに応じた。生成AIが音楽を作る時代に、なぜ“生”の音にこだわり続けるのか。その揺るぎない自信の源泉を語った。(ヴィジュアル系特集取材班)

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 四半世紀を超える活動の秘訣を問うと、Shunの答えは驚くほどシンプルだった。「やっぱりメンバーですね」。気心の知れた仲間、という生易しい関係性ではない。「ちゃんと向き合って、思ったことを言い合って。当たり前に聞こえるかもしれないですけど、それができているバンドって意外といないんじゃないですかね」。その言葉には、数多のバンドが越えられなかった壁を乗り越えてきた者だけが持つ、静かな自負がにじむ。

 だからこそ、渇望する。「もっと結果を出したい」。その視線の先には、常にファンの存在がある。「僕らの活動に共感してくれるファンの方々がいて、そのおかげで音楽を続けられている。そういう方が一人でも増えることが、僕らがもっと長く活動を続けられる理由になる」。メンバーへの信頼とファンへの感謝。その両輪が、DuelJewelという名のエンジンを今も力強く回し続けている。

 音楽シーンが生成AIの台頭という新たな局面を迎える中、スタンスは明確だ。「僕はAIを全く否定しないです」。むしろ、歌舞伎のリズムをAIに作らせるなど、新たな表現のツールとして積極的に捉えている。「極端な話、AIに曲を全部作ってもらってもいいとさえ思ってるんですよ」。しかし、それは決して自身の表現を明け渡すことではない。

 「それに自分たちの色を乗せれば、それはもうAIを超えて、僕たちのオリジナルになるっていう絶対の自信があります」。その自信は、長年ステージで培ってきたパフォーマンスと技術に裏打ちされている。だからこそ、挑戦的にこう言い切る。「逆説的ですけど、生演奏でお客さんの心を揺さぶれないアーティストは偽物だと思ってるので」。AIは脅威ではなく、自らが“本物”であることを証明するための試金石に過ぎない。DuelJewelの音源がライブで表現された時に生まれる価値は、メンバーと観客だけにしか分からない、とてつもない熱量を帯びる。

 9月20日から始まった新アルバムを引っ提げたツアーは、その熱量を証明する舞台だ。「とにかく初日の手応えが尋常じゃなくて」。その表情は、自信と喜びに満ちあふれていた。「今の僕らは、いつ誰に見られても『絶対カッコいい』って思わせられる状態なので」。長年のキャリアに安住せず、常に最高の状態を更新し続ける。その貪欲さが、言葉に力を与えていた。

 ツアーファイナルでは初めて渋谷STREAM HALL(12月14日)のステージにも立つ。「昔、お客さんとして行ったことがあって、すごく見やすいし、音もいい。今回やれるのがすごく楽しみで」。そう語った後、悪戯っぽく笑い、ファンへの少し変わったメッセージを口にした。「ドリンクカウンターが面倒くさいから、先に交換しとけよ、ってことですかね(笑)」

 「1本見に来てくれたら、絶対また来たいって思ってくれるはず」。その確信を胸に、Shunはステージに立つ。最高の音楽体験という名の“共犯関係”に、一人でも多くの観客を引きずり込むために。

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