「自分がかっこいいと思ったものが、かっこいい」――DuelJewel・Natsukiを迷いの中から救ったI.N.A.の言葉と、貫き通すベース道

[ 2025年10月12日 15:00 ]

【画像・写真2枚目】録音直前の異例の提案――DuelJewelのベーシストNatsukiが「楽しかった」と語るバンドの決断
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 9月に新アルバム「Eclipse」をリリースした5人組ロックバンド「DuelJewel」。ベーシスト・Natsukiがスポニチ東京本社でのソロインタビューに応じ、自身の音楽的原点と、東日本大震災という大きな試練を経てたどり着いた揺るぎない核を明かした。(ヴィジュアル系特集取材班)

【Natsuki連載①】録音直前の異例の提案

 物心ついた頃から、傍らにはいつも音楽があった。ピアノにエレクトーン。小学校の卒業文集にあった「なりたい職業」には「エレクトーンプレイヤー」と記したという。「音楽で食べていく気ではいたのだと思います」。その予感は、中学時代の軽音楽部への誘いを経て、バンドという形へと収れんしていく。好奇心からギターやドラムにも触れたが、最終的に選んだのはベースだった。「低音が性に合っていたんですよね」。複数人で演奏する際も自然とベースパートを選んでいたというから、それはもはや必然だったのだろう。

 しかし、プロの世界は自分の「好き」だけでは乗り越えられない壁が立ちはだかる。いつしか、何が正解で、何が不正解かの迷路に迷い込んでいた。「何がかっこよくて何がかっこよくないのか、ジャッジが分からなかったんです」。そんな闇を照らしたのは、かつてプロデュースを受けたI.N.A.(hide with Spread Beaver)からの「自分がかっこいいと思ったものがかっこいいんだよ」という一言だった。この言葉が、Natsukiの中に眠っていた羅針盤を目覚めさせる。だから今も、ただ真っ直ぐに自らの信じる“かっこいい”を貫いている。

 その信念が試されたのが、東日本大震災だった。当時の事務所を離れ、周囲の支えで再起。1000人規模のワンマンライブが決まり、ようやく光が見えた矢先だった。リハーサル当日、2011年3月11日。未曽有の大災害により、復活の舞台は幻と消えた。「中止になったときの悔しさは、今でも忘れられないですね」。絞り出すような声に、当時の無念さが滲む。

 あの日描いた景色は、一度は失われた。だが、再び立ち上がった。震災の悔しさも、迷いの中で見つけた光も、すべてを音に乗せて。Natsukiが信じる“かっこいい”低音が、今、全国のステージで力強く鳴り響いている。

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