「あんぱん」最終回ラスト5分彩る 主題歌「賜物」異例オーケストラ版!RADから別版制作提案 CP感謝

[ 2025年9月26日 08:15 ]

連続テレビ小説「あんぱん」最終回(第130話)。柳井のぶ(今田美桜・中央)と柳井嵩(北村匠海)は取材に応じ…(C)NHK
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 女優の今田美桜(28)がヒロイン、俳優の北村匠海(27)が夫役を務めたNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は26日、本編最終回(第130回)を迎え、完結した。エンディング約5分でRADWIMPSの主題歌「賜物」のピアノオーケストラ版が流れ、事前告知なしのサプライズ初披露で最終回を彩ったが、新たに主題歌の別バージョンが制作されるのは異例。視聴者の涙を誘うなど、インターネット上で反響を呼んだ。制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサー(CP)の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を手掛けた朝ドラ通算112作目。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、戦争に翻弄されながら激動の時代を生き抜き、「逆転しない正義」にたどり着く柳井夫妻、のぶと嵩の軌跡を描いた。

 最終回は、柳井のぶ(今田美桜)の手術が終わり、1週間後。柳井嵩(北村匠海)が駆けつけると、のぶのベッドは「アンパンマン」のぬいぐるみにあふれ…という展開。

 退院し、自宅への帰り道。のぶは「うちがおらんなっても、大丈夫?」「うちの命、あとどればあなが?」と尋ねた。

 慣れ親しんだ我が家のソファー。のぶは嵩にありったけの感謝を伝え、「アンパンマンのマーチ」を歌ってほしいとお願いした。

 のぶ「ごめん、もういっぺん最初から」「嵩さんが、初めに書いた歌詞。それがいい」

 嵩「ボツになった方?」「『そうだ うれしいんだ 生きるよろこび たとえ命が終(おわ)るとしても』」

 のぶ「ありがとう。うち、今よう分かった。嵩さんがこの歌に込めた思い。命はいつか終わる。でもそれは、すべての終わりやのうて、受け継がれていく。アンパンマンの顔みたいに。やき、生きることは、むなしいことやないがよ。うちのこの残りの命、嵩さんにあげるきね」

 「奇跡が起きたのでしょうか。それから5年間、のぶは病気がすっかり治ったかのように、元気に暮らしました」(語り・林田理沙アナウンサー)

 のぶは紙芝居で「アンパンマン」の読み聞かせ。嵩が駆けつけると、子どもたちに囲まれ「アンパンマンのマーチ」をせがまれる。合唱する嵩の姿に、のぶは「アンパンマン やさしい君は 行け! みんなの夢まもるため」――。

 新緑がまぶしい木々に挟まれた一本道。2人は歩きながら「嵩さん」「何、のぶちゃん」「嵩さんは、うちのアンパンマンや」「ははは」と手をつなぐ。青空にはアンパンマンの形をした雲――。

 語り「アンパンマンは、今日もどこかの空を飛んでいます」

 のぶ&嵩「ほいたらね!」

 朝ドラ最終回は、フル尺など主題歌が長めに流れることはあるが、新たにレコーディングしたオーケストラ版となると珍しい。

 倉崎CPは「毎日放送される『あんぱん』の物語に感化してくださって、この作品にさらに寄り添うことができるのでは、という想いを持って、オーケストラバージョンを制作してくださりました。RADWIMPSさん側からご提案をいただいて、本当に感謝しています」と経緯を明かした。

 「RADWIMPS」はボーカル・野田洋次郎&ベース・武田祐介の2人組で、朝ドラ主題歌を手掛けるのは今回が初。「賜物」はアップテンポの曲調や鮮やかな転調、韻を踏んだラップ調の歌詞も特徴。オンエア上は90秒版(月曜)と70秒版(火~金曜)しか聴けないが、4月18日にフルサイズ版(4分48秒)が公開されると、ドラマの世界観と深くつながる2番以降の歌詞、重層的なメロディーがさらに反響。生きること、命の尊さを高らかに歌い上げる壮大なナンバーだと判明した。

 オーケストラ版は今夏にデモ音源が完成。クランクアップ(8月22日)後の同月下旬に「絶対に最終回にハマると思って、編集室で映像に当ててみたところ、想像以上でした。RADWIMPSさんがこの『あんぱん』という物語を通じて伝えたいメッセージを深く理解され、ラストシーンの余韻までも見越して歌詞に落とし込んでくださっていたんだなと、あらためて気づかされました」。驚きとともに称賛がやまない。「あんぱん」の作品力が生んだ賜物だった。

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