「あんぱん」登美子“名字なし”のワケ「画数も調べ…」松嶋菜々子に感謝「振り切れた」中園ミホ氏語る裏側

[ 2025年9月23日 08:15 ]

連続テレビ小説「あんぱん」第126話。お互い旅に出る朝、登美子(松嶋菜々子)は別れて空港へ向かう柳井嵩に…(C)NHK
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 女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は23日、第127回が放送され、物語を彩ってきた3人の母、登美子(松嶋菜々子)朝田羽多子(江口のりこ)柳井千代子(戸田菜穂)の“旅立ち”が描かれた。特に人気を博した登美子のキャラクター造形など、脚本の中園ミホ氏に作劇の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算112作目。やなせ氏と妻・暢さんをモデルに、戦争に翻弄されながら激動の時代を生き抜き、「逆転しない正義」にたどり着く柳井夫妻、のぶと嵩の軌跡を描く。

 第127回は「アンパンマン」に何かが足りないと感じていた柳井嵩(北村匠海)は、柳井のぶ(今田美桜)の“うれしいの話”を聞き、愛すべき悪役キャラクター「ばいきんまん」を描き始め…という展開。

 1985年(昭和60年)8月。辛島健太郎(高橋文哉)はカレー屋を始めたいと嵩に相談した。

 辛島メイコ(原菜乃華)「ねえ、ドキンちゃんって誰かに似てない?」

 のぶ「美人でおしゃれで、嵩さんのお母さんに似いちゅうと思う」

 メイコ「ホンマに美人やったね。向こうで、お母ちゃんと3人仲良くしゆうろうか」

 登美子・羽多子・千代子が一緒に映った写真――。

 登美子は第126回(9月22日)、嵩の担当編集者を一喝。老いてなお“登美子節”は健在だった。

 序盤は、視聴者の感情移入を誘う松嶋の好演のあまり、身勝手に映る登美子の言動に対し、インターネット上には怒りや反感などの声が殺到。“ヒール役”となり、大きな反響を呼んだ。

 中園氏も「流石に視聴者の皆さんも引くかなと思って、途中で“いい母親”にしようか考えたんですけど、松嶋さんが『私のことはお気遣いなく』とおっしゃっていると演出陣から伝え聞きまして。そのおかげで思い切り、振り切ることができました。書き手が日和ると、キャラクターがズルい人に見えたりするんですが、あれぐらい振り切れると、いっそ書いていても気持ちがいいですよね。実は視聴者の反応が怖くもあったんですけど、女性は登美子が好きな方が多いようで安心しました」と述懐。

 第50回(6月6日)、嵩の出征式に駆けつけた際には「死んだら駄目よ。生きるのよ!」と涙ながらに“母の叫び”。第97回(8月12日)は嫁姑の心の距離が一気に縮まり、のぶに「夢?私の夢…あの日に帰ることね。あの人がいなくなってから、胸に空洞ができて、風が吹き抜けていくのよ」と最愛の夫・柳井清(二宮和也)を早くに亡くした悲しみを吐露。松嶋が登美子の人間味を体現し、憎み切れない人気キャラに創り上げた。

 中園氏は、松嶋の代表作の一つとなった2000年10月期のフジテレビ“月9”「やまとなでしこ」でもメーン脚本を担当。「ずっと大好きな女優さんですが、今回、ますます尊敬の念が深くなりました」と感謝した。

 クレジットは第1週・第3回(4月2日)まで「柳井登美子」だったが、再婚した第2週・第9回(4月10日)以降は「登美子」のまま(その後、3回目の結婚をし、夫に先立たれる)。

 名字なしの理由については「私は登場人物の名前にこだわるタイプなので、最初は画数も調べて、再婚先の名字を付けていたんです。ただ、再婚相手のことを詳しく描いてはないので、フルネームにしてみると、登美子が誰なのか分かりにくいんじゃないか、と。3回目の結婚もありますから、下の名前だけでいきましょう、とチーム内で決まりました」。登美子表記も“らしさ”の一つとして奏功した。

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