10月1日から博多座で「市川團十郎特別公演」團十郎「新規ファンも気軽に見に来て」

[ 2025年9月17日 09:47 ]

意気込みを語った市川團十郎
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 10月1日から福岡市の博多座で「市川團十郎特別公演」が行われる。歌舞伎を題材にした映画「国宝」が公開から2カ月あまりで興行収入100億円を突破し、実写の日本映画では22年ぶりの快挙など歌舞伎熱は沸騰中。そんな新規にも楽しめる構成になっており、主演の歌舞伎俳優、市川團十郎(47)は新しい仕掛けと見方を提案した。

 5月から7月まで東京・歌舞伎座の舞台に立った團十郎は、熱の高まりを感じ取った。通常の歌舞伎ファンに加えて若いカップルなど、これまではあまり見られない層が観劇していたからだ。 

 「日本の文化、日本人の流れている血はやっぱり共鳴するんだと感じる」  

 5月の八代目尾上菊五郎の襲名や映画「国宝」の大ヒットで、生まれてから一度も歌舞伎に触れたことのなかった人たちが、一度、観てみようというフェーズに入っていると分析。「初めて見たときに楽しかったと思ってもらえることが凄く重要」。自身の襲名公演以来となる2年ぶりの博多座は、大きな注目をパワーに変えるつもりでいる。 

 昼、夜の2部構成。その中から「Invitation to KABUKI 歌舞伎の世界」と題した夜の部に注目した。「“プロセスエコノミー”という考え方がある」と話すように、過程を見せることにこだわった。「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ) 車引」では道具転換を次の幕が始まるまでの休憩時間を指す幕間(まくあい)にお届けする。「歌舞伎の裏で動いている人間たちの仕組みもけっこう重要だと思うんです」と意義を話した。 

 「荒事絵姿化粧鑑(はなのえすがたけわいかがみ)」は東京五輪2020の開会式でも披露された「暫(しばらく)」の重量約60キロの「暫(しばらく)」の衣装が完成するまでの様を見せる。化粧をし、衣装とかつらなどをつけ、出来上がっていく様が見られる。ファンが舞台に上がり、衣装を着てもらう参加体験型の企画を検討している。「締め付けられる苦しさとかを勇気のある人に着てもらってね。この中で演技をしていることを知ることはアンビリーバボーな価値があります」と笑みを浮かべた。 

 「暫」の衣装を着るには20分近くかかるが、昼の部の通し狂言「三升先代萩(みますせんだいはぎ)」の早替わりシーンは時間勝負だ。「国宝を見て興味を持った方々には夜の部見てから、昼の部見てほしいですね」と新たな観劇方法もおすすめした。(杉浦 友樹)

 〇…昼の部の通し狂言「三升先代萩(みますせんだいはぎ)」は江戸時代に実際に起きた仙台藩のお家騒動「伊達騒動」を歌舞伎化した作品だ。江戸時代前期に起こったお家騒動自体を知らない世代も多いと見ており「古典と新作の中間地点に置きたい」とイメージ。しっかりと良さも残しながら、現代風にブラッシュアップさせる構想を描く。

 團十郎は足利家の乗っ取りをたくらむ執権・仁木弾正など主要な登場人物の7役をそれぞれ早替わりで演じ、さまざまな顔を披露する。早替わりのコツは「とにかく無になること」と話し、襟が曲がっていてもサポートする弟子や床山に全て身を委ねる。「日常の彼らとのコミュニケーションが(早替わりの)速度に現れる。そういう人間関係をつくっているつもり」と語った。

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