「あんぱん」脚本家・中園ミホ氏 執筆2年半の裏側 脱稿し安堵→くらばあと格別の美酒!朝ドラ3作目は

[ 2025年8月22日 08:15 ]

「あんぱん」脚本・中園ミホ氏インタビュー(1)

NHK連続テレビ小説「あんぱん」の脚本を書き上げた中園ミホ氏。2年半に及んだ執筆・作劇を振り返り、裏側を語った
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 「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズなどの話題作を放ち続けるヒットメーカーの中園ミホ氏(66)がオリジナル脚本を手掛け、女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)も残り5週(25回)となった。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルにした物語の終着駅は…。中園氏は2014年度前期「花子とアン」以来11年ぶり2回目の朝ドラ脚本を完走。2年半にわたった執筆・作劇の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 朝ドラ通算112作目。戦争に翻弄されながら激動の時代を生き抜き、「逆転しない正義」にたどり着く夫婦、のぶ (今田美桜)と嵩(北村匠海)の軌跡を描く。

 中園氏は23年晩秋から作劇をスタート。今年7月下旬にゴールテープを切った。

 「遅筆なので、放送が終わってもまだ書いているんじゃないかというぐらい(笑)本当に脱稿できるのかなと、色々と不安がありました。なので、何とか無事に終えることができて、心底ホッとしています」と第一声。安堵を明かした。

 制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサー(CP)が入稿スケジュールを調整。「私は“刻みさん”と呼んでいるんですけど(笑)、分刻みでスケジュールを管理していただいて、ずっとお尻に火がついたような状態でした。早めに書き上げることはできたのは、倉崎さんのおかげです」と感謝した。

 「花子とアン」に続く2作目の朝ドラ。「お産は1人目より、経験した分、2人目の方が大変だとよく耳にしていて、私も今回、かなり覚悟していました。『花子とアン』の時はまだ週6話(全156回)で、金曜でやることがなくなって、土曜は絞り出すように書く週もあったんですけど、『あんぱん』は週5話(全130回)になったのが大きかったと思います。書く前に恐れていたほどではなかったという感じです。でも、もちろんハードな執筆でしたけど」。働き方改革の一環として、朝ドラは20年度前期「エール」から週5日(月~金曜)の放送に。物理的な負担軽減に救われた。

 夜型人間で、大のお酒好き。今年4月の取材時には「夜に書いて、BS(午前7時半)で『あんぱん』を見て、本放送(総合、午前8時)から缶ビールを1本だけ飲みながら、『あさイチ』の朝ドラ受けを見て寝る、という感じです」と生活サイクルを明かしていた。

 「脱稿後にしたいこと」については、当時「やっぱり二日酔いするまで飲みたいですね」と即答。「二日酔いすると、その日1日ダメになってしまって、朝ドラの場合、私は次の日に2日分、2倍書かないといけなくて。1日サボると、そのツケが次の日に必ず回ってくるので、今は飲み過ぎないように抑えています。書き終えたら、そういうタガを外して、お酒を楽しみたいですね」。2年半ぶりの美酒の味は如何ほどだったのか。

 「くらばあ(浅田美代子)と一緒にしこたま飲んで、しっかり二日酔いしました(笑)。ある会合がお開きになってから、2人でもう一軒行こうと。マッカラン(ウイスキー)の12年ものを頂きました。執筆中はセーブしながらのお酒だったこともあって、とびきり美味しかったです」

 長丁場を全うしたばかりで恐縮だったが、3回目の朝ドラについても尋ねた。

 「脱稿してまだ1週間なので、流石に今は3作目もやりたいという気持ちには…(苦笑)。(『あしたこそ』『おしん』『おんなは度胸』『春よ、来い』と朝ドラ4作品を手掛けた)橋田(壽賀子)先生なら、もう次の朝ドラの構想を練っていらっしゃると思いますけど。今後、書きたいテーマはいくつかあります」

 「尖ったキャラクターを書くのが好きなので、朝ドラには不向きの脚本家かも」という中園氏。とはいえ今作も、幼少期から始まり、ホームドラマ・職業もの・恋愛もの・夫婦の絆へと朝ドラ王道の展開を繰り広げながら、「やなせさんを描くことは、戦争を描くということ」と覚悟を決めた戦争描写、屋村草吉(阿部サダヲ)や登美子(松嶋菜々子)ら個性豊かな登場人物が見る者の心をわしづかみした。個人的には「花子とアン」「あんぱん」に続く朝ドラ戦争3部作を期待したい。

 =インタビュー(2)に続く=

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