【細川たかし 我が道26】みんな才能あり それを輝かせるのは本人の努力次第

[ 2025年6月27日 07:00 ]

一門のコンサートでそろい踏み(左から田中あいみ、杜このみ、細川たかし、彩青)
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 NHK「それいけ!民謡うた祭り」という番組を見て、18歳の女の子の歌声に引き寄せられました。2007年のことです。見事な「江差追分」を歌った子が、札幌在住の杜このみでした。彼女の民謡の師匠は、旧知の松本晁章(ちょうしょう)さん。私が健康ランド「銀嶺荘」で歌っていた時にいらした尺八奏者の第一人者です。すぐに松本さんに連絡を取り、彼女をスカウトしました。まだ高校生でしたから、札幌にある私の自宅マンション1階のカラオケでレッスンさせることにしました。

 真面目で性格も良い彼女は6年間、地道なレッスンに取り組み、13年5月に「三味線わたり鳥」で歌手デビューにこぎつけました。23歳の時でした。30歳で大相撲の高安関と結婚して出産も経験しました。性格的にのんびりしていますが、これからです。年齢的にも良い年代に入ってきたので、色っぽい歌も歌えるはずです。相撲部屋の女将さん修業もあるかもしれませんが、歌が好きなのだから、歌手で頑張ってほしいです。もともと声も独特の節回しも持っているので、作品にさえ巡り合えば必ずヒットが出るはずです。

 やはり北海道出身(岩見沢市)の彩青と出会ったのは、このみのデビューと同じ13年。テレビ朝日のカラオケ番組でした。まだ小学校5年生。いくら5歳から民謡を習っていて天才的にうまい子でも、声変わりがある年代です。「声変わりが過ぎたら、弟子にしましょう」と両親と約束しました。彼も6年ほど地道なレッスンに励みました。携帯電話を使ったリモートレッスンです。月に2、3回、彼が北海道のカラオケで歌った動画を送ってもらい、それを私が東京で見てアドバイスするという指導でした。

 19年に「銀次郎旅がらす」でデビューさせました。声変わりもうまく乗り越え、17歳になっていました。しかし、デビューして間もなく、コロナ禍に突入しました。私も仕事ができない状態になり、結果的にマンツーマンで集中して個人レッスンした時期となりました。尺八や三味線の技量も格段に上達。歌、三味線、尺八と「三刀流」のパフォーマーです。話し方がオヤジっぽい面白い子ですが、まだ22歳。楽しみで仕方ありません。

 もう一人、日本クラウンオーディション優勝を機に預かることになった田中あいみ。京都出身で独特の雰囲気を持つ子です。関西弁のキャラクターと、天性のハスキーボイスを武器に21年に「孤独の歌姫(シンガー)」でデビューしました。昨年「TATSUYA」で日本作詩大賞を受賞するなど、持って生まれた運の強さを感じさせます。

 最近、このみが「私は細川たかし最初で最後の弟子ですとデビューしたのに、最近は弟子がいっぱい」とステージでネタにして笑わせています。どの子も間違いなく才能があります。その才能を輝かせるのは本人の努力次第です。師匠の私が決して手抜きをして歌わないので、弟子の彼らも大変だと思いますよ。

 ◇細川 たかし(ほそかわ・たかし)1950年(昭25)6月15日生まれ、北海道出身の75歳。札幌・ススキノのクラブ歌手時代にスカウトされ、75年4月に「心のこり」で日本コロムビアからデビュー、第17回日本レコード大賞最優秀新人賞。82年「北酒場」、83年「矢切の渡し」で史上初の日本レコード大賞2連覇。84年「浪花節だよ人生は」で同賞最優秀歌唱賞を受賞し「レコード大賞3冠」を達成。ほかに「望郷じょんから」など。

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