「あんぱん」次郎遺言「絶望に追いつかれない速さで走れ」裏テーマ“のぶは走りながら…”CP語る作劇

[ 2025年6月26日 08:15 ]

連続テレビ小説「あんぱん」第64話。若松のぶ(今田美桜)は速記で書かれた若松次郎の“遺言”を読み解き…(C)NHK
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 女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は26日、第64回が放送され、急逝した主人公の夫・若松次郎の“遺言”が判明した。制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサー(CP)に作劇の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算112作目。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦を描く。

 1946年(昭和21年)1月、若松次郎(中島歩)は肺病のため急逝(第62回・6月24日)。そして第64回、若松のぶ(今田美桜)が家に帰ると、玄関には若松節子(神野三鈴)の書き置きと次郎が遺した速記の本があった。

 「今度、教えちゃうき」。亡き夫の言葉を思い出し、のぶは次郎が病床で日記に書いていた速記の文字を読み解いた。

 「のぶへ。自分の目で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ。絶望に追いつかれない速さで。それが僕の最後の夢や」

 未来を語り続けた次郎の大きな愛に包まれ、のぶは前を向く。速記の猛勉強が始まった。

 倉崎氏は「『走れ、絶望に追いつかれない速さで』は、僕自身が学生時代からいつも胸の内にある言葉なんです。何か生き足りないとか渇望感を感じたり、人と比較してしまっている時って、自分が走れていないからじゃないかと。朝ドラはメーンビジュアルのポスターなどにキャッチコピーを入れる作品もあって、今回はなしにしましたが、もし仮に付けるなら『走れ!絶望や不安や退屈に追いつかれない速さで』もあるのではと、自分の中で『あんぱん』の裏テーマの一つを設定していました」と名言誕生の発端を述懐。

 史実に基づき、のぶはハチキンで足が速い設定。「今田さんも共感されていましたけど、のぶは走りながら考える人。実際のアクションとしても走りますし、生き方や行動としても“嵩より先”を走り続けていて、嵩はその姿に何かを感じますよね。なので、裏テーマについては、中園さんとは初期の打ち合わせから想いを話していたら、その言葉を覚えてくださっていて、次郎の台詞に反映してくださって。中島さんもクランクアップの時に『この台詞を言えてよかったです』とおっしゃってくれて、うれしかったです」。込めた思いや経緯を明かした。

 「あんぱん」チームをまとめ上げる倉崎氏は、世界一周を含む50カ国以上を訪れるなど、実にアクティブでパワフル。「『退屈に』は自分に当てた言葉です」と聞いて納得した。

 次郎の速記と“遺言”が結んだ「高知新報」との縁。戦争による絶望に追いつかれない速さで、のぶは戦後を突っ走る。

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