妻夫木聡「あんぱん」戦争シーンで3週間の過酷減量 最後は「野菜のみ」 戦後80年伝えたい平和への思い

[ 2025年6月21日 09:05 ]

連続テレビ小説「あんぱん」で八木信之介を演じる妻夫木聡(C)NHK
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 俳優・妻夫木聡(44)が、NHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)で朝ドラ初出演を果たし、好演が話題を呼んでいる。演じるのは「アンパンマン」生みの親・やなせたかしさんをモデルとした柳井嵩(北村匠海)の“戦友”八木信之介役。戦時中のシーンを撮影するにあたり挑んだ3週間に渡る過酷な減量や、戦後80年の今年に伝えたい平和への思いを聞いた。(那須 日向子)

<以下、ネタバレあり>

 1998年の俳優デビューから約27年のキャリアで朝ドラ初挑戦。演じるのは、戦時中に嵩が所属する小倉連隊の上等兵・八木。一見厳しいが、軍隊になじめない嵩を気にかけ、折にふれ助け舟を出す。のちに嵩、のぶ(今田美桜)の人生にも影響を与えていく。

 八木について「冷静に嵩を見つめていて、誰よりも彼の才能や人間性をしっかりと見つめられる人物。影で支える姿勢に共感できたし、これならば最後までしっかりと一緒に戦っていけるなという思いでしたね」とうなずく妻夫木。

 やなせさんは実際に1941年1月、21歳の時に日中戦争に出征。上海近郊で終戦を迎え27歳の時に帰郷した。そこで「逆転しない正義」とは「目の前に餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること」と気づく。そして、この体験が「アンパンマンの原点になる」と著書「アンパンマンの遺書」(岩波書店)で語られている。

 やなせさんの作品の根源にある飢えの原体験。体現するためにストイックな減量を実践した。「全く食べなかったら撮影にならないので、朝だけ食べて昼と晩は食べないようにしていました」と約3週間におよぶ減量を振り返る。

 体重を減らす“過程”にもこだわった。段々と激しさを増す戦況に合わせ「徐々に痩せていきたいなと思って、段階的に食事を少なくしていきました。極端に食べる量を半分にするとか、夜は炭水化物を取らない調整をして、最終的には野菜のみにしていました」と振り返る。

 「昔は3日あれば大体3、4キロは余裕で痩せられたのですが、今は全然やせなくて…(笑い)。一度、丸1日断食したのですが、一切食べないと全く思考ができなくなるので、少し糖分を入れつつ調整しました」と試行錯誤し、役と対峙。

 「戦争から生きて戻りたかったら卑怯者になれ」「弱い者から死んでいく」。嵩へ放つ言葉の数々には八木の戦争に対する葛藤もにじむが「八木信之介」という役柄を通じて伝えたい平和への思いとは何か。

 「僕は争いって本当に嫌いなんです。のちに八木のセリフで“失って気付くこともある”という言葉があるのですが、人間は愚かだから失わないと気付かないことがある。平和な世の中になってきているからこそ見失っている部分もあると思います。失わなくても気付けたら」

 今年は戦後80年。「あんぱん」を通じて平和の尊さを改めてかみしめたい。

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